becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

令和2年2月13日北海道原子力防災訓練(令和元年2019年度)道民視察団の参観報告①

2020(令和2)年2月13日に、令和元年(2019)年度の北海道原子力防災訓練が行われた。

前回は2018年秋の実施だったため、2019年には実働訓練は行われていず、実際には1年以上ぶりの北海道原子力防災訓練が泊原発周辺自治体と北海道、受け入れ自治体である札幌、小樽などで行われました。
道民視察団は各ルート、集会所などに分かれて訓練内容を参観しました
報告を数回に分けて記します

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/gat/bousaikunren0202.htm

令和元年度北海道原子力防災訓練

 

【訓練想定】
後志地方で雪崩等の雪害が発生する中、北海道電力株式会社泊発電所3号機において、定格熱出力一定運転中、原子炉冷却材漏えいが発生し、原子炉を手動停止した。
その後、非常用炉心冷却設備が作動するが、頻繁設備故障等により同設備による原子炉へのすべての注水が不能となり、全面緊急事態となる。さらに事態が進展し、放射性物質の放出に至る。

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www.facebook.com

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物資輸送、避難者移送バス運転手らへの説明
北海道立総合研究機構中央水産試験場余市町浜中町238番地)

 

【物資輸送や避難のバスの運転手に対する配布器具などの説明】
原子力防災マップ、インターネットアプリケーションの説明
(封鎖されている道路などの状況は検索できるが、核地点での線量、風向き等、原子力防災にとって必要な情報が表示されなかった)※核地域に設置されているモニタリングポストの測定値を表示すべきなのではないか
・マスク装着、機器について関係書類の記載の仕方を説明
・北電社員はこの説明会開始と同時に外の訓練に移動(理由はわからない)
避難地区から別な場所へ移動するバスを待つ集会所を兼ねている。

このとき、神恵内村へ移動する11,2名がここで集まり、書類に記載事項を記入しているところをみかけた。

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陸上自衛隊車両洗浄 

◆車両の洗浄
 毎回、設置されるポール式の放射線測定機(タイヤ回り)
 このゲートを通って、車両が基準値以上、汚染されていることが表示された場合、洗浄をする。このときは、主に、高圧洗浄機で水を吹掛け、ブラシでこすったり、布による
 ふき取りをしているところを観た。大型バス12,3台を洗浄(想定)
 一般車両は5台洗浄水はさほど出なかったが、汚染水を集めるための装置(シート、汚染水を保管する専用容器が準備されていた
非常用稼働式電源装置(発電機)は1タンクの給油で連続8時間稼働可能。
※強い水圧でタイヤに吹掛けると、洗浄作業をする人に跳ね返り、粉砕した水を吸い込んでしまう可能性を危惧した。

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10:30〜余市町古平町
<孤立集落(仁木町)からの雪上車・ヘリによる住民避難訓練
鈴木直道北海道知事普通乗用車で到着。
雪上車が20分後に到着し、議員と共に乗り込む(8名)
ヘリは飛ばなかった。(事情説明がなく、いまだ理由がわかりませんが、急遽、実施されなかった)
参観者はこの場を早く離れ、次の場所へ。

10:45〜古平福祉会協働の家

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13:00〜余市町
豊浜町293 <物資輸送、燃料供給訓練>
福祉施設用防御福、日用品の輸送、受け渡しを観た後、
灯油の給油を防護服着用で行った。
給油の入口にホースを装着が、撤去するまでを行ったが、実際の給油はしなかった。
ホースが雪や道面に触れないようにとの配慮か、白い不織布のシート(キッチンタオルのような幅のもの)をタイヤ近くに敷き詰めてからホースを給油口まで引っ張っていた。

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13:45〜14:30 <避難避難検査訓練>
避難帯域時検査、ドローン飛行訓練、車両動態管理の視察

◆ドローンの飛行試験は午前、昼、午後の3回実施された
14:30待機している人は神恵内村に向かうバス待ち→ガトーキングダム(札幌)へ。

◆すべての訓練終了後に、受付業務ほかタイベックを装着して訓練をしていた医療チームを集め、30名ほどで、防御服、マスクなどの着脱、特に脱ぎ方の指南があり、実際に汚染したタイベックの表側に触れないように脱ぐ方法を、実演した。

この訓練は、これまで2012年以降の訓練を観てきた中では、初めて公開された内容だった。(これまでは、訓練終了後に適当にビリビリやぶきながら脱いでいるのを見かけることはあった

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http://www.news24.jp/nnn/news88112382.html?fbclid=IwAR07_0Rt4gwblYGMzQHdUPY2R9ppqaLDkEekzVtss9Sa8Qr9rPrbBZdlEDY

STVニュース動画
間誰が起きる中泊原発原子力防災訓練

 

北海道電力泊原発(後志管内泊村)で厳寒期に重大事故が起きたことを想定した住民避難の実動訓練が13日、原発から30キロスペースの後志管内13町村などで行われた。雪崩との複合災害を初めて想定し、雪上車を使った避難のほか、衛星利用測位システム(GPS)やドローンを活用した避難用バスの誘導などを実施した。

 道と、原発5キロ圏内の予防防護措置区域(PAZ)に居住者がいる泊村、共和町を含む13町村が、道原子力防災訓練として1988年度から年2回ほど行っている。今回は、泊原発3号機が原子炉を冷却できない「全面緊急事態」に至り、放射性物質が放出される中、周囲で雪崩が発生したと想定。自衛隊や道警など約400機関、地域住民を含む約1万人が参加した。

雪上車から降りてバスに避難する障害者支援施設の関係者ら= 13日午前11時15分、後志管内古平町(伊丹恒撮影)
雪上車から降りてバスに避難する障害者支援施設の関係者ら= 13日午前11時15分、後志管内古平町(伊丹恒撮影)※北海道新聞ウェヴ版2月13日夕刊

泊訓練、参加減止まらず「毎年同じ」「緊張感ない」

参加者の簡易除染訓練が行われた余市町の道立総合研究機構中央水産試験場= 13日午後2時10分(伊丹恒撮影)
参加者の簡易除染訓練が行われた余市町の道立総合研究機構中央水産試験場= 13日午後2時10分(伊丹恒撮影)

 北海道電力泊原発(後志管内泊村)の重大事故を想定し、13日に行われた原子力防災訓練では、事前に示されたシナリオに沿った訓練に、参加住民から「毎年同じ」とマンネリ化を東日本大震災による東京電力福島第1原発事故から9年。記憶も風化し、参加住民数は最多時の4割を切った。専門家は「シナリオ通りではなく、緊張感のある訓練が必要」と指摘する。

 午前9時に訓練開始を告げる緊急速報メールが流れると、周辺の住民が談笑しながらバスに乗り込み、避難先参加した北電関連会社の30代男性は「訓練内容は毎年ほとんど変わらず、危機感もない。北電から言われて仕方なく参加している人も多い」と明かす。

 泊原発から1・5キロの泊村茅沼村では、大雪で住宅が孤立したとの想定で自力避難できない要配慮者の救助訓練を実施。参加した阿良田良平さん(76)は「平日に参加できるのは高齢者くらいだが、1日がかりの訓練は大変。参加者も目に見えて減った」と漏らす。

 泊原発から30キロ圏外への避難訓練の参加者は、福島第1原発事故の翌年2012年に最多の1687人となったが前回は693人、今回は592人に減った。1度も参加したことがないという泊村の女性(82)は「毎年同じ訓練をしても、事故が起きた時に役に立たないと感じ、みんな参加しなくなっている」と話す。

 道の担当者は「訓練を予定通り進めるため毎回似通った内容になってしまう。参加するのも高齢者や主婦、幼児がほとんど。緊張感が薄れているのは否めない」と課題を認める。

 原発避難訓練に詳しい広瀬弘忠東京女子大名誉教授(災害リスク学)は「緊張感のないシナリオを繰り返すだけでは、災害時に役立つとの実感を持てず、参加者は減る。訓練シナリオを伏せた『ブラインド方式』を採用し、うまくいかなかったことを教訓として避難計画に反映させるべきだ」と指摘する。

 一方、雪崩で道路が寸断されたとの想定で、雪上車で入所者を避難させる訓練に参加した同管内古平町の障害者支援施設「共働の家」の運営法人理事青柳修平さん(62) 「雪上車は騒音や揺れが激しく、入所者がパニックにならないよう職員が同乗する必要があると分かった。施設だけでできない効果的な訓練なら、毎年でも実施してほしい」(安倍諒、徳留弥生、久慈陽太郎)