2025(令和7)年3月11日に、国の関係省庁、機関に対し、追質問を提出しました。

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北海道における核ごみ深地層処分地選定に係る文献調査報告および
国の特定放射性廃棄物最終処分・原子力発電事業関連施設に関する質問への回答に対する追質問
経済産業省資源エネルギー庁・NUMO(原子力発電環境整備機構)・原子力規制委員会にお越しいただき、2月25日に衆議院議員第二会館にて、ヒヤリング会合の場を持ちました。会合の場で、「わからない点について後日、追質問をする」と申し上げましたところ、参加していただいた省庁、関機関の皆様方から「お答えいただく」とお約束をいただきました。会合の場で即座には理解に至らず、ご回答に拠って、かえって浮上した疑問がありましたため、以下に追質問を提出致します。
ベクレルフリー北海道 核ごみ問題研究会
1 道知事、寿都町長、神恵内村長のいずれかが反対の意見を述べた場合、その意見に反して概要調査に進まないということですが、のちに首長が交代した場合、文献調査はすでに済んでいるとして、概要調査に進むように働きかけることができると考えていますか。
2.2020年11月に原子力発電環境整備機構(NUMO)が示した「文献調査計画書」には、2文献調査の項目として「最終処分法で定められた文献調査で評価する要件として、 ① 地層の著しい変動(火山・火成活動、断層活動、隆起・侵食などによるもの) がないこと ② 地層処分を行おうとする地層に鉱物資源や岩盤としての強度が小さく地下 施設建設が困難となる未固結堆積物(注 1)がないこと が求められており、当機構は、これらの項目について文献・データを収集し、 評価します。」とあります。調査計画書は、このとおりに調査をすすめることを寿都町民、神恵内村民、北海道知事に約束するものであり、調査は計画書にしたがってすすめられるべきものです。
しかし調査がほぼ終了した段階でNUMOが作成し、2023年11月に資源エネルギー庁が発表した「文献調査段階の評価の考え方」では、「① 地層の著しい変動等の「避けること」の「記録がある」、「おそれが多い」ことが「明らか」又は「可能性が高い」と考えられることを避けることにより、「記録がない」、 「おそれが少ない」ものを選択する。 … ④ これらの基準は、「~の痕跡がある」等、「将来、~となる」等が「明らか」又は「可 能性が高い」場合に避ける、といった基準とする。」とし、絞り込みの基準を、絞り込みが非常に難しくなるほうに、大きくずらしてしまいました。このような判断基準の変更の事実と、その及ぼす影響について、寿都町民、神恵内村民、そして北海道知事に充分な説明を行ったのかどうかをお聞かせください。
3.
最近イギリスが民間所有のプルトニウム備蓄の廃棄を決定しました。これは、核燃料サイクルが技術的・コスト的に、また、生物の生存環境を将来にわたり維持できる持続可能性という観点から、捨てざるを得ない選択肢であったことの傍証であると考えられます。もとより、国土の狭い我が国にあって高レベル廃液の大規模な飛散事故などが起これば国家存続にとって致命傷になり得ます。
多国の賢明な判断を我が国も見習うべきと考えます。経産省としてのお考えをお示しください。
経産省・NUMO宛質問
※2月25日の会合ではNUMOのご発言に「参加者からの質疑や追質問の時間をもっと丁寧に組んだ追加説明会を検討します」とありましたが、その後、何か検討されたでしょうか。ご回答ください。
4.住民の意志を汲み上げるための確認をどの様に行うか、について「それぞれの自治体にお任せしている」とのことですが、処分地選定プロセスがより民主的に行われるよう、例えば文献調査を含む各段階の調査を、開始する前の段階において、必ず住民投票を行うなど、住民の意思確認の仕組み作りを行う方向で基本方針を改定することは、今の最終処分方法及びその施行法・施行規則の枠組みの中で、法律の改定なく可能でしょうか。あるいは、法律の改正が必要ですか。
5. 今回の不用意発言(※1月23日「北方四島」に関連する発言)によって、経産省・NUMOの地層処分と、その処分場立地選定に向けた姿勢の拙速さ、放射性廃棄物の発生責任主体である担当省庁・事業者としての無責任さが図らずも浮き彫りになりました。
現在の、「再処理で得られるガラス固化体を前提とした地層処分」という処分方法と処分地選定プロセスそのものの、科学的合理性と情報の透明性、安全性の担保のための方策を大いに見直すことこそ、「将来世代への責任」ではありませんか。
※以下についても関連質問として伺います。
5-1
文献調査対象地区拡大の方針のもと行われている「全国行脚」は、税金による官僚の出張を伴いながら、これまでどの自治体で誰を対象に、どの様に行われ、そこでどの様な費用が何に対し発生したかが明らかにされていません。地層処分が真に、日本で安全に行うことが可能な処分方法であり、全国行脚が、その安全な実施に向けた公正な、恥ずるところのない行為であるならば、それに関わる公務員の動きと費用の使途明細については公に明かされてしかるべきです。現在の情報不開示は公正ではないと言わざるを得ません。これまで全国行脚に係る公務員の出張先と期間、誰と面会しどの様な議論をしたか、どれだけの費用を何に使ったか、同様のことを今後は何処で行うことが予定されているか、について開示されるべきです。また、NUMOの事業全体に対し、社会から「会計の透明性」が求められています。会合では謝金の個人への支払額や累積の支払総額などが話題になりましたが、秘密であるとのことでした。国民としては、そのほかにも対話の場の運営や、シンポジウムの開催、全国各地に地域交流部の方が入り、文献調査に入れる場所を探すなどの事業で経費が生じていることも話題となっています。現在、NUMOの会計がガラス張りでないのは、どうしてですか。今後、黒塗りも白塗りもない詳細な会計報告の情報開示、回答をしていただけますか。あくまでも秘密にしている状態は、法律で規定されているのでしょうか。それは会社法や、その他の法律のどの部分で規定されていますか。
5-2
NUMOはあくまで地層処分とそのための処分地選定を進めるための組織として法律上位置づけられているため、その前提を離れた議論はできないと、これまでシンポジウムなどで、市民の重要な質問への回答を回避されました。
地層処分という方法の是非はともかく、そもそも特定放射性廃棄物の処分方法が検討され、その実施主体としてNUMOが設立された以上、NUMOの第一義的使命は我が国における特定放射性廃棄物の管理・処分の各段階における安全を担保することと理解します。
NUMOは、特定放射性廃棄物の管理及び処分手法の安全性についてどこまでの責任を負うのですか。もし限定的に責任を負うとすれば、どの範囲で、どのように負うことが決まっていますか。
5-3
今後、地層処分シンポジウムを開く際は、必ず、原子力利用・地層処分に批判的な専門家を招き、NUMOの担当者や地層処分に協力的な専門家と同等の時間と発表手段、双方向の再質問の機会を設けた討論を行わなければ、将来にわたる安全を追求する真の「理解醸成」の場とはなり得ません。
深地層処分に対して懐疑的な意見を持つ識者を含め両論を併せ持つ形で地層処分シンポジウムを行う予定はありますか。また、もし、今後もしないとすれば、それは何故ですか。
5-4
真に安全な処分場の建設を目指すならば、文献調査報告書説明会も、原子力・地層処分に批判的な専門家の意見を聴く機会を十分に保証し、登壇者が対等で双方向の質問・討論を行う時間を設け、参加者が主催者NUMO・経産省に対して口頭で質問する機会を十分に保証した形にあらためられることを期待します。今後その様な形式で説明会を行い、さらに、今後行う全ての説明会及び地層処分シンポジウムを同様の形式のものに改める必要があると考えます。現時点で、その予定はありますか。
また、今後、検討されていますか。
NUMO宛の質問
1.「1000年後」より前の廃棄物の放射能がまだ高い時期、数十年後、また、2〜300年後などに活断層の伸展や、マグマの貫入により、地下施設が直撃を受けるシナリオ、また、施設閉鎖以前、廃棄体の搬入・埋設作業中に施設が津波や地震、地滑り等に襲われるシナリオを想定した事故対応、地上の人の被曝評価を行っていますか。行っていないとすれば、今後行うべきと思うが予定はありますか。行わないとすればそれは何故ですか。
2.会合後に3月16日、札幌では口頭で質疑回答する説明会を持つという案内をNUMOのHPで示されていました。その後は、どのような説明会などの場が計画されていますか。
■原子力規制庁への追質問
※質問書 質問12の1~3まで、本来は事業者である北海道電力に、より詳しく説明を求めるべきかもしれませんが、責任ある審査を託されている原子力規制庁にも、いま一度、赤字で示した部分について、従来、原子力防災で用意されている放水砲や、可動式電源車の設置程度の説明でなく、「能登半島地震の被害の大きさを捉えて新たに配慮されるべきこと」をうかがいたいと思い、質問しました。
更に詳しい回答をいただけますよう、お願いします。
質問12 泊原発の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査が甘すぎるのではありませんか。
12月24日、原子力規制委員会は審査会合で北電による説明を了承しました。原子力規制委員会は「泊原発周辺で起り得る自然災害対策に関する議論も終えた」としていますが、原発敷地内の隆起や断層の評価については、今も専門家が強く異論を唱え指摘しています。第100回北海道電力株主総会では、「津波対策に係る質問の中で4mの垂直変動にも泊原発の建屋が影響を受けない」などというほど、あまりにも影響評価を甘く見積もった北海道電力でしたが、10月には「地震で泊原発の敷地が1.28m隆起する可能性がある」と認めながら、
あたかも敷地全体が均一に盛り上がると決めつけたかのように「原子炉などの安全は損なわれない」との更に甘い試算による認識を初めて公表しました。道内の識者グループは、これに対し、「地割れや陥没で配管などが破損する恐れ」を指摘し、原子力規制委員会に再調査を求める要望書を送りました。
火砕流堆積物の調査や敷地内の活断層の有無についても過去に同様の指摘があったものの、これまで対応がなされないまま、一方では「審査の合格で絶対的な安全性が確保できるわけではない」との委員長発言が報じられました。能登半島地震では、家屋が倒壊するという過酷な被害状況が広範囲に及んだため、原子力防災避難計画で30㎞圏の住民のほとんどを「屋内退避」としていますが、家屋が倒壊し、地形が代わるほどの被害が現実に起こったのですから、避難計画の実現性、妥当性が問われます。津波対策のみにフォーカスするような被害想定では到底、命や暮らしが守り切れません。
12-1 能登半島地震や、2011年3月の東日本大震災の教訓を生かし、更に保守的な規制を行うべきではありませんか。
12-2 文献調査の該当エリア付近には泊原発があります。研究者・識者320名が2023年10月に、寿都町・神恵内村周辺、近隣の海底下に活断層の存在があることなどを指摘し、国に対し反対意見を伝えました。原子力規制委員会は、そうした保守的な知見をどのように捉えていますか。また、識者の意見を積極的に現地視察に活かさないのは、どのような理由からですか。識者の指摘に対する反論が明白な知見は、どのように根拠づけられますか。※会合では審査会合で話し合われている、現在、泊原発は審査中なので個別具体的なお答えをしないとのことでした。
12-3 泊原発敷地内に保管されている使用済核燃料(現在981体)の安定保管について
泊原発は現在、停止中ですが、すでに老朽している使用済核燃料の冷却用プールに、自然災害の影響がどのくらいに及ぶか、周辺自治体住民にとっては心配の種となっています。不測の自体の場合、使用済核燃料には、どの程度の影響が、どのくらいの範囲に起こると想定していますか。また、審査対象となっていますか。
※会合では「審査対象はない」とのお答えでしたが、予見的に留意する事項を事業者に伝えていることがあるのではないでしょうか。2023年時点の審査基準を見直す必要がないというお答えでしたが、能登半島地震は2024年1月1日に起こりましたので、その後の想定や審査基準の変更や留意に影響が全くないとすれば、能登半島周辺地域で実際に起こった事象から何かしら学ぶことがあってほしいものだと思うため、上記質問をしました。1年以上が経過しているのに震災以前の審査に関する留意事項に変更がないという回答は、不十分過ぎる思いがけない回答でした。
今後、能登半島地震の影響を加味した事業者への審査を期待するものとして、再度お伺いします。
■会合後に新たに加えた質問
- 2月25日の会合では審査対象に関する詳しいお答えは特にありませんでしたので、質問12全体について、質問の趣意を御理解いただいた上で詳しい回答を求めます。上記※以下に同じ。
- 使用済み核燃料の冷却用ピットが自然老朽(経年劣化)していることが心配です。
特に、地震では原発建屋内の細管や配電、パイプ類の設備周辺の防水、建屋の老朽による設備や建物自体の亀裂(クラック)について、どのくらいの時間の経過ごとに、どのようなチェック項目をクリアするよう事業者に確認しているのでしょうか。
3. 2に関連し、原子力規制庁として審査の項目の中に新たなチェック項目が加えられましたか。
※2018年、北海道でブラックアウトが起こった際、可動式電源車の接触不良が、それからだいぶ後になって発覚したことがありましたため、「可動式電源車が複数ある」ということが電源確保の安心や万全な対策とまでは考えられなくなりました。また、放水砲程度では火災の鎮火対策にはなっても、土地の全体の隆起が起こるような被害影響すべてへの対策には全く足りません。
- 原子力規制委員会としてNUMOとは独立の立場で、今の段階から少しずつでも処分施設の具体的な審査基準を構築し始めるべきと考えます。その基準は、場合によっては安全のために、NUMOの立地選定に異を唱え、建設計画にストップをかけるような独立した厳格なものでなければなりません。
※会合では、最終処分地が決まらなければ具体的な審査はできず、「包括的技術報告書」に記された内容が、現時点での過酷想定であると、NUMOがお答えになっていました。
原子力規制委員会として、予見的に規制の内容を意見していることなどを、もう少し詳しくご説明いただきたいです。深地層処分施設に関して原子力規制庁として予見的に留意事項などを示しているものはありますか。お答えください。
以上