becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

ガラス固化体1本の埋設処分料は1億円

ガラス固化体1本の埋設処分料は1億円(この中にガラス固化体製造費は含まれない)

 
10月27日に岩手で開催されたNUMOの「高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する対話型全国説明会に
三陸の海・岩手の会 の永田さんが参加され、その場で確認したことをまとめています。

以下は質疑応答概要
(質問を予め提出,それに答える形ですが,フリーに発言ができました。)
 資料は以下3つでした。
① 説明資料 https://www.numo.or.jp/setsumeikai/pdf/setsumei_taiwa_202105.pdf
② 説明参考資料 https://www.numo.or.jp/setsumeikai/pdf/sankou_taiwa_202105.pdf
③ よくある質問Q&A https://www.numo.or.jp/setsumeikai/pdf/FAQ_taiwa_202105.pdf
 
回答者はNUMOとエネ庁職員各1名でした。マスコミ5社ほど。

 NUMO職員の答えからわかったこと
1)ガラス固化体にウランが放射性物質の重量比で約70%ほど含まれてくることを
  隠してきたこと。
 質問:資料②9ページでガラス固化体にウラン,プルトニウムは入っていないとのことだが,
    12ページのグラフではガラス固化体にウランが入っていることになっているがどう
    いうことか。
 答え:100%は取り切れないので入っている。圧倒的に少ない。
 質問:日本原燃はウランやプルトニウムの回収率は98.2%と国へ申請している。未回収の1.8%が
    廃液に含まれ固化体にくるのではないか。このことから計算すると固化体に含まれるウラン
    の重量組成は放射性物質の約70%を占めるが。
    <放射能Bq比較では少ないが,重量比ではウランが最も多い。プルトニウムも含まれてくる。
    ウラン238半減期44.7億年,ウラン235半減期7億年でありこれらは人類史から見て永久に
    放射能は低減しない。最終処分場では核分裂放射能等で汚染された高濃度のウラン鉱山が
    できることになる  詳しくは http://sanriku.my.coocan.jp/PRHAWComp2.pdf
 答え:・・・

2)文献調査,概要調査などの結果報告は第三者機関ではなく地元に報告しNUMOが決定する
  調査結果が処分場に不適当の場合については答えず
 質問:北海道で寿都町神恵内村で候補地応募が出ているが,地質条件等は不適当な場所では
    ないのか
 答え:資料①の23ページ,資料②の82ページに出ている,地元のみなさんの意見を聴き決定した
    い。  
 質問:処分場の条件を満たすかどうか文献・概要調査結果は中立な第三者の専門機関(住民が推薦す
    る専門家を含む)で判断するのか。地元の人たちばかりではなく,そうしなければいけないの
    ではないか。不適当な場合撤退するのか。
 答え:我々が決定する,調査結果は地元に知らせ意見を聞く,詳しくはまだ決まっていない。

3)資料に各国共通の考え方として「高レベル廃棄物は・・・人間が管理し続けるこは困難である」と
  記載されていた。
 質問:将来の世代のために,これ以上は廃棄物を増やさないことが大切ではないか。エネルギーは
    原発20%寄与でなく0%にすべきではないか。資料②の24ページでは各国共通の考えとして
    「高レベル廃棄物は人間が管理し続けることは困難である」と記載されているが,そのような
    管理困難なものを発生することはもう止めなければならないのではないか。
    地表で管理できないから,地層に埋めてしまうのか。二酸化炭素と違う,こんな危険物を発生
    させてはいけないのではないか。再生可能エネルギーを使用する方向でいくこと。
 答え:地表での管理は困難だと言っている。・・・(早口でよく聞き取れなかった)
  <5人中3名から高レベル廃棄物発生をやめよとの意見が出された。地表管理ができないから
   地層処分にしたいという趣旨の回答だったかと思うが,早口になり意味不明な回答だった。>

4)ガラス固化体は10万年後に天然ウラン鉱石なみになるとの宣伝はごまかし,固化体とほぼ同体積の
  ウラン鉱石並の放射能になるには2000万年ほどかかる。
 質問:ガラス固化体は10万年後に天然ウラン鉱石並になるということだが,資料②の13ページ赤線に
    ウラン鉱石レベルとあるがこれは鉱石何トンになるのか。
 答え:1トンのウランを含む鉱石の量だ。
 質問:それは750トンの鉱石と他の資料に書かれてある。ガラス固化体1本と10トンダンプ75台分の
    ウラン鉱石の放射能と比較して天然ウランになるのに10万年後であるとはどう考えてもおかし
    い。ガラス固化体1本と同体積の鉱石と比較した放射能になると普通の人は考えるはずだ。
    このようなごまかすような比較はやめてほしい。
 答え:あくまでも含まれているウランを比較している。指摘された趣旨はわかった。
 <ガラス固化体1本は約0.8トンです。資料②の13ページから750トンのウラン鉱石の放射能が1000ギガ
 ベクレルであり,鉱石1トンは1.06GBq(1.06☓10の9乗ベクレル)これを12ページの合計グラフに
 当てはめてみると約2000万年(2☓10の7乗年)になります。天然のウラン鉱石の放射能は140万Bq/kg
 ほどであり福島原発発生放射能8000Bq/kgの指定廃棄物の基準をはるかに上回る値です。>

5)TRU(超ウラン元素)廃棄物も地層処分することになっているが,埋設時の形態はまだ決まって
  いない。このことについて寿都町神恵内村にはお知らせしていない。
  質問:参考②の16ページにTRU(超ウラン元素半減期が数百年〜数百万年でアルファ線
     射Np,Am,Cm等の同位体)廃棄物も地層処分するとのことだが,廃棄物の埋設形態はどう
     なっているのか。北海道の寿都町神恵内村などに知らせているのか。不十分な形で埋設して
     はすぐに溶け出してくるのではないか。<後出しで何でも埋めるのではないか。>
  答え:TRU廃棄物も地層処分する。TRUが早く溶け出すとのシミュレーションもある。埋設形態に
     ついてはまだ決まっていない。寿都,神恵内ではTRU廃棄物も地層処分するとは,
     申し訳ないが話が複雑になるのでお知らせしていなかった。
     量はガラス固化体が圧倒的に多い。
  <液体状態のものもあるようで,これらをどう処理して数万年地下水に溶け出さないように
   できるのでしょうか。地層処分はガラス固化体だけではなかったのです。>

 6)「坑道を掘ると,地下水が流入するのは一般的現象」ドイツでは地下水の滲み出しで,廃棄物を
  回収することになった。地下水を制御できるのか。福島原発では地表面の地下水さえ制御できて
  いないまして300m地下が制御できるとは考えられない。
  質問:参考①の17ページで「坑道を掘ると,地下水が流入するのは一般的な現象です」と記載され
     ている。ドイツアッセ中低レベル廃棄物処分場では2010年処分場で地下水が出てきたため,
     処分を止め廃棄物を回収することになったという。 ドイツは地下水が出たことで最終処分
     場を撤退している。我が国では「坑道では地下水が出るのは普通のことだ」と言う。福島原
     発事故では現在デブリの冷却水に地下水の混入を止めることができず海洋へ汚染水を放出し
     ようとしている。地表面の地下水ですら制御できないのに数百メートルの地下水の制御がで
     きるとはとても思えないがどうか。
  答え:地下水の流れは遅い所があり①の14ページにある地下水を避けて埋設する。
     止水対策グラウチングで止める。
  質問:福島原発で地下水侵入対策としてグラウチングをなぜ使用しないのか。
  答え:・・・
 ガラス固化体1本の埋設処分料は1億円の見込み(しかし毎年見直し)
質問:資料①7ページに事業費用は約4兆円とあるが,
ガラス固化体1本作るのにどれだけかかるのか。
答え:4万本で4兆円だから・・・
単純計算するとガラス固化体1本1億円ということになるが・・・
質問:4兆円はどこから
答え:電力料金から。4兆円は毎年見直しをしていく
<1億円は,ガラス固化体の製造費用は含まれていない値です。処分料のみです。>
以上6時〜8時15分(15分オーバーで終了)4部屋にわかれ各部屋5〜6名,私達の部屋は5名でした。
少人数であり発言はしやすかったです。
以上,わかったことを中心にまとめました。ご参考になれば幸いです。
※今回参加し,地層処分は処分後早い年数で汚染水が海洋などの環境へ漏れ出すことを止めることができないのではないか,とつくづく思いました。陸上にピラミット(最古で4700年前?)のような建造物をつくり,ガラス固化体等を監視しメンテナンスをしていくことがベストではないかと考えるに至りました。(原発から撤退させ,みんなで処分方法を考えていくより他ありませんね)
 
⑦ ガラス固化体1本の埋設処分料は1億円の見込み(しかし毎年見直し)
質問:資料①7ページに事業費用は約4兆円とあるが,
ガラス固化体1本作るのにどれだけかかるのか。
答え:4万本で4兆円だから・・・
単純計算するとガラス固化体1本1億円ということになるが・・・
質問:4兆円はどこから
答え:電力料金から。4兆円は毎年見直しをしていく
<1億円は,ガラス固化体の製造費用は含まれていない値です。処分料のみです。
 以上6時〜8時15分(15分オーバーで終了)4部屋にわかれ各部屋5〜6名,私達の部屋は5名でした。
少人数であり発言はしやすかったです。
以上,わかったことを中心にまとめました。ご参考になれば幸いです。
※今回参加し,地層処分は処分後早い年数で汚染水が海洋などの環境へ漏れ出すことを止めることが
できないのではないか,とつくづく思いました。陸上にピラミット(最古で4700年前?)のような建
造物をつくり,ガラス固化体等を監視しメンテナンスをしていくことがベストではないかと考えるに
至りました。(原発から撤退させ,みんなで処分方法を考えていくより他ありませんね)
※今後の説明会開催日程は
   11/11 福井市
      23 長崎県対馬市
   12/ 4 高知県須崎市 
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 以下をご覧ください。
 https://www.numo.or.jp/setsumeikai/