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第96回北海道電力定時株主総会 報告 2020年6月25日

第96回北海道電力定時株主総会報告
 
日時2020年6月25日(木曜日)午前10時〜(11:23)
場所札幌市中央区大通西8丁目1番地札幌ビューホテル大通公園  地下2階ピアリッジホール 
 

【総会報告】

 昨日、株主総会前の午前9時から、「脱原発をめざす北電株主の会」など道内の反原発グループが会場前の路上で安全性に疑問のある泊原発廃炉や、非経済性を、株主総会に来場する一般株主、道行く市民にアピールしました。

本年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、北電側はすでに招集通知に来場を遠慮し、オンライン議決をするよう、案内していたため、共同提案9つは前日のインターネット、郵送による議決権行使によってすでに「否決」が決まっており、会場での趣旨説明や挙手による議決も、セレモニーとして例年以上に形骸化した印象。

入り口でマスク着用の指示、手の消毒液、体温を測るサーモグラフィが配置されていた。

 会場に訪れた株主は脱原発共同提案者(8名)を含め、68人のみでした。(例年は400人以上ですが昨年は249名)

 会社側は例年通り、ステージ上に議長である藤井社長の左右に取締役員16名30人ほどが整列、着席しました。

事務方から

議決権を行使することができる株主数54,201名

議決権を行使することができる議決権数2,045,815個

本日出席の株主数15,857名

本日出席の議決権数1,427,926個

このうち、前日までに議決権を行使した株主数15,814名

                 議決権数1,185,238個

 例年行っている動画での会社の事業報告、会計報告は、今年は時間短縮のため行われませんでした。

 株主からの「事前質問」に対しては、内容ごとにまとめられ、何名から何問の質問が寄せられたかについては3年続きで明らかにしないまま、阪井一郎副社長(元原子力事業本部長)が、一括回答しました。

【株主事前質問への会社回答トピック】

・火力発電費の燃料高騰のため泊原発稼働で電力料金の低減に寄与できる

泊原発の安全対策「防潮堤を傍聴壁に変更して対策を進める」 

原子力安全特重対策について規制委員会の審査中であるため、工事費や工程を後述ない。

設備投資額については措置内容が決まらず金額を不十分ない

特重施設、防潮壁を除いて積み重ねた額は合計で2000億円台なかば(昨年の答えと同額)

2019年度は90億円

・不適切事象非常用設備損傷気体廃棄物の31年間に渡る過少報告に対して改めて謝罪 

泊原発廃炉費用積立金2019年は総額764億円 
うち43億円が原子力
発電費に含め原子力解体費積立金は3機合計で1458億円  

 泊1から3号機をただちに廃止措置を講ずる必要はない

・核燃料調達数量の削減、契約条件の見直してしていく

 プルトニウム保有量約207㎏(原子力規制委員会公表値)

・ブラックアウト再発防止のための検証委員会を設置有識者社外3名参加

 アクションプラン98対策のうち95対策完了残り3対策もおおむね完了

 有事の際の優先送電は国や自治体と相談

再生可能エネルギー発電量434万kW

 北本連系線が増強されれば拡大される可能性 

自己資本比率3月31日現在連結資本比率12.0%15%以上を目指す

 有利子負債646億円2020年から収益を区分して占める。

・資材の競争発注2019年競争発注率30%台なかば競争発注率の向上をに務める

議案に対する会場からの質問の中では、会社側寄りの質問者が株割りや株価が低いので、泊原発を再稼働して株価を上げるべきなどと発言したほか、泊原発の安全性や核燃サイクルに対する会社の考え方に釘を指すなど質問ではなく意見を述べる場面がありました。

共同提案の議案説明者は、「関電の金品授受問題など原子力事業関連では、そうした不正問題が現実に起こっているのであり、認識の相違だ」と語気を強くしました。

原子力の核ゴミ発生責任者としてどう思うのか」という質問、叱責もありました。

【議案説明と採決】

第1号議案〜3号議案会社側提案

 1号議案余剰金(株割り)、2号議案取締役12名選任、3号議案監査役3名選任すべて可決。

4号議案〜12号議案共同提案に会社側は反対

提案議案の主旨説明は、椅子に座ったまま行うか、会場右前のマイクのところで話した。

 9議案中4議案で、主旨説明制限時間3分のうち、2分が経過した途端に社長が繰り返し発言を遮る株主権の侵害がありました。

採決 

会場での挙手による議決権行使では、会社側の議決について賛成挙手しか求めなかったのに対し、共同提案は賛成と反対を示すよう挙手を促し、9つの提案議案をすべて否決しました。

共同提案の議案9つ

第4号議案原子力発電事業から撤退する

第5号議案環境に配慮した原子炉解体技術を開発する

第6号議案使用済核燃料の安全な保管の方策を講じる

第7号議案安全検討委員会を設置、管理体制の総見直しを行う

第8号議案再生可能エネルギーの受け入れ容量の拡大・送電網の開放

第9号議案相談役、顧問の廃止

第10号議案取締役員および顧問報酬の個別開示

第11号議案役職員への一定額以上の金品の授受を公開する 

第12号議案再エネおよびCO2排出の少ない天然ガス火力(LNG)の推進

 

総会終了後、14:00〜14:40道庁の記者クラブで記者会見を開催。

脱原発をめざす北電株主の会」から4名が参加

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北海道庁記者クラブ会見のようす14:00〜