becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

幌延深地層処分研究センターの研究期間延長に関する札幌説明会

8月29日、札幌市(教育文化会館3階会議室)で
13:30から JAEA国立研究開発法人日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センター)が
幌延地層処分研究センターの2019年度研究成果報告会と、
夜は18:00から 幌延地層処分研究センターの研究期間延長に関する説明会が開催されました。
以下に報告します。

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昨日 8月29日、札幌での説明会には、昼は70名、夜は45名ほどと、思ったより少ない参加人数。( 当事者意識が薄いせいか?
今朝の道新朝刊記事(総合5面)はI 記者が書かれましたが、顔なじみの記者の顔もありました。
 
筆者は最初の発言機会を捉え、質問にかこつけて、いくつか意見も言わせてもらいました。
質問1 埋戻しがどれくらいかかり、埋戻し完了後はどのくらいの期間、見守るのか
質問2 覚書にはおよそ20年とある研究期間をの大幅に延長で、国が示す最終処分事業全体の信頼が薄れるのでは?
 
昨日の回答でのポイント
 
①「幌延深深地層処分研究開発センターの場所(土地)はJAEA(言葉としては「わたくしども」)が買い上げた。」と山口所長が発言)
②埋戻し後、見守る必要があるものの、延々と事業が続くわけではない。去った後の条件などは、まだ何も決まっていない。
③協定書7条によって、変更があった場合は話し合いで都度決められる(その変更内容に研究期間の長期延長も含まれるはず)というJAEAのうがった主張
④北海道、幌延、2自治体が申出内容を断り、合意が得られない場合は、すぐに埋め戻すしかないが、いまは話し合いの座につきたい段階。
⑤「埋戻し技術は確立しているのか? どのくらいかかるか?」の質問に対し、
「技術はすでに確立している。ただし、埋戻し工事には45年という見通し」
 
この時点で、平成1010月の覚書にある「およそ20年」の約束は守られないことが明白になったのであり、
協定違反とまで言えるかは法律家の意見を聴かねばならないところですが、まずは、一方的に押し付けるような態度でなく
JAEAとして約束を守れなかったことや期間延長が大幅に長くなったことに対する「申し訳なさ」を表すべきではないのか? 
と、感じた説明会でした。
 
 腐食速度を示す実験では4,5年で5マイクロメートルという思いがけない早い速度の浸食が報告されており、
「腐食生成物がカバーするから最初だけ劣化速度が早い」などとする楽観視する見解は、非科学的と感じました。
 
参加した道民からは質問が幾つか出たものの、どなたも怒りを表したり声を荒げるようなこともなく静粛に報告を聴いておられ、報道機関の参加も数社のみ。これほどの問題だというのに、報じるつもりがないのだろうかと心配になりました。
 
北海道条例の語尾は曖昧なので、新しい知事(鈴木直道さん)に、それより踏み込んで「特定放射性廃棄物及びあらゆる区分の放射性廃棄物を道外から持ち込まない」(「がたい」から「ない」に変更)と明確言い切ってもらえるかどうか?
 
8月2日、JAEAは北海道幌延町に対し、これまでおよそ20年としてきた期間の残りがわずかな時期になって、10年~15年という過分に長い期間延長申し入れを良自治体に対して行ったため、8月4日には2現地幌延町で市民グループ抗議文を提出。
また、27日にJAEAによる幌延現地説明会が開かれ、会場前で抗議行動が行われた。

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