becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

「PCB廃棄物処理事業監視円卓会議」での注目すべき環境省の回答

廃炉金属ウォッチャーズの情報

ウォッチャーズ通信から以下に抜粋共有します。

この間の「放射能付きPCB」に関するウォッチャーズの動きですが、3月末と7月末に「PCB廃棄物処理事業監視円卓会議」が行われ傍聴しています。

717日には、ウォッチャーズ主催の報告集会「放射能付きPCB処理は法令違反」を開催しました。これら3つは一連のものです。その報告をいたします。

 

監視円卓会議で環境省から引き出した注目すべき回答

以下に、円卓会議での市民派委員と環境省とのやり取りの重要部分を簡潔に再現してみました。

 

委員A法律で「福島対策地域内の廃棄物はすべて放射性物質が付着すると見なす」と決められている。一方、PCB特措法では放射性物質は扱えない。JESCO法も同様である。にもかかわらず、対策地域内からのPCBを室蘭で処理したのはなぜか? 処理は不可能なはずだ。

環境省放射性物質は、福島でほぼ拭い取っているので・・・。ご指摘の法律は承知しているが、そこは法解釈のちがいだ。いずれにしろ、あの、当然あの、法律に則った閣議決定に基づいて行った。

委員A閣議決定は、法律ではないでしょう?

環境省:えー、あのう、法律ではございません。

委員B環境省は法律を都合よく解釈して矛盾したことをするのではなく、法律を守る立場で考えてください。法律を侵さなくても、原発事故の敷地内で、そこにあるPCBと一緒に処理できるのではありませんか。

環境省:対策地域内廃棄物を、東電の敷地内でやったらダメだという規定はございません。そういう方向性を全く否定する気はございません。我々もきちんと意識をして、今後はですね、そういうことも考えていきたいと思っております。

 

これらの回答によって、対策地域内からPCBが新たに出てきた場合は、東電敷地内で処理される可能性が出てきました。東電敷地内には、激しく放射能汚染されたPCB廃棄物が存在し、それが室蘭に持ち込まれるのではないかと怖れていた私たちにとって、油断はできませんが、朗報ではあります。ただ、最初からそうすべきだったのに、なんで今さら言うのか!という思いは多々・・・

「室蘭での放射能付きPCB処理」は、法律的にかなりきわどく、法的部分にはできるだけ触れたくないことが、官僚の発言の様子からもわかりました。「法律違反では?」と指摘された時、環境省側は、相当感情的になって反論していました。しかしその中身は、「様々な法令を全体的な規定を見て解釈して運用している」などとフワッとした回答を繰り返すばかりで、全く具体性に欠けたものでした。      

 

717日の報告集会は、上記のような「環境省のだましの手口で処理が強行された」ことを、市民に伝えることが必要と考え、開催したものです。間違いは正されなければ繰り返す。

*地元紙記事の一部を紹介します。

 

【学習会情報】

 1013日(金)19時〜 オンライン(ZOOM)学習会「原発事故の宿題 

中間貯蔵施設の建設と除染土の行方」 講演 笠井哲也さん(朝日新聞福島総局記者)

 詳しくは http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com/blog/2023/09/post-1ed4fc.html

 

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事務局メール saiensuki@gmail.com  柳田(2023/10/9