「自治体説明会に参加した釧路市への聴き取り」
5月27日(金) 11:30~12:35
昨年に続き、本年5月25(水)、26(木)日に召集された札幌での国の「原子力政策に関する自治体向け説明会」が、どのような内容であったのか、実際に参加した釧路市の担当者に確認することが主旨で、工藤和美氏(脱原発ネット代表)と、私ことマシオン(ベクレルフリー北海道代表)が、釧路市総合政策部の都市経営課を訪問し、企画担当 主査 高橋寛行氏にお話をうかがった。
① 26日午前中に開かれたこの説明会に参加されていた人数は?
A:全体で20名弱だったように思うが、自治体数は不明
参加自治体名前や、北海道庁がこの回にも同席されていたかも不明
② 釧路からは誰が誰の命で参加したのか?
A:課長判断。エネ庁からのお知らせがあった。
③ 報道は何人いたのか?
A:前列に着席したため、後ろのことが判らなかった。
④ 所要時間は?
説明に1時間 ほか質疑に5分くらいだった。
あらかじめ、配布された資料のすべてをお見せいただきたいとお伝えしておきました。
※このほかに、報道に対する注意のプリントがあったはずですが、自治体としての参加者だったためなのか、高橋氏からそのプリントは示されなかった。
この注意書きには、会場でのアナウンスにあったように、報道の撮影できる場所が会場広報部に示され、説明会開始前5分間だけ撮影が許された。説明中の写真撮影や発言は報道には許されず、傍聴していただくというお約束だった。
<5月26日の配布物>
1◇原子力政策に関する自治体向け説明会(北海道)議事次第 A4プリント
2◇説明資料(平成28年5月資源エネルギー庁)3E+Sの実現に向けたエネルギーミックス 38P
3・「いま改めて考えよう地層処分」~科学的有望地の定時に向けて~
4・全国シンポジウム「いま改めて考えよう地層処分」リーフレット
5・日本のエネルギー(資源エネルギー庁)
7・いま改めて考えよう地層処分 高レベル放射性廃棄物の問題を将来に先送りしないよう一緒に考えましょう
8・知ってほしい今、地層処分
9・Enelog なぜ原子力が必要なのか
参加した高橋主査の話によると、
5月26日午前の自治体説明会に参加していた人数は20人足らず(報道がそのうち何名なのか、自治体が何人なのかは不明)しかし、終了後、プレスに開かれた時間に居残った人数は10名ほどだった。
説明は主に説明資料をパワーポイント画像として投影し、画面上部に記されている説明書きを読むというだけのプレゼンテーションだった。(特に用意されたスピーチ原稿は使われなかった)
エネルギーミックスに関する説明のあと、科学的有望地選定に関する説明もあった。
ひとつの自治体から「科学的有望地の選定結果はどのように示されるのか?」という趣旨の発言があったが、ほかには特に質疑はなかった。
「今回の自治体説明会は一般向け説明会と同様に、先刻に情報公開をしていることを知っていただくため持たれた」との説明があった。
説明者からは、34Pの資料を示す際に「北海道には北海道条例があるが」という文言があったが、「幌延」や「三者協定」という文言は最後まで聞かれなかった。
質問「今回の釧路市の説明会への出張は誰に由る判断なのか?」
釧路市回答:課長が命令権者。部署課の通常業務として派遣の判断をした。市長ではない。
単にほかの自治体と同様、市役所の組織として「情報収集」の意味だったのであ
り、他意はない。
工藤氏の意見
「昨年7月に釧路市は特定放射性廃棄物を受け入れない意見書を全会一致でさいたくしている。この採択結果を尊重するならば、ほかの欠席した自治体同様に、参加しないことで意思を示す必要があったのではないか? 今後は態度を考慮すべきではないか?」
担当課長回答:「通常の役所の業務として、また国民としてこの問題を一緒に考えるという姿勢は必要なので、情報を正しく収集すべきと判断した。市長も明確に意思を表しているため、わが街が文献調査などを受け入れるようなことなども考え難い。心配はいらない。」
※招集通知など一斉送信された文書も確認した。
昨年の釧路市への聴き取り(2015年6月11日)
報告者:マシオン恵美香