becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

ランチェセコ原発の取材報告 

原発廃炉地域再生への道標」ランチェセコ原発の取材報告 

f:id:emikamassion:20180118064743j:plain
                                  (写真/2018年1月4日)

管理(1)事前情報収集から

 2017年11月11日に釧路市でも河合弘之弁護士が監督をされた映画『日本と再生』の上映があった。映画の中で河合監督と飯田哲也氏がカリフォルニア州サクラメント電力公社(The Sacramento Municipal Utility District、以下SMUD)を訪問する場面があり、「脱原発に踏み切って再生した電力会社」として紹介されていた。この会社に興味を抱くと共に、廃炉になったランチェセコ原発の使用済燃料などが、その後どのように管理され、乾式貯蔵に至る途上で、どのような問題を解消するに至ったのかなどを知りたくなった。

1989年6月、住民投票によってランチェセコ原発廃炉が選択され、翌日には会社自らが停止を決定した。私がランチェセコ原発に特段の興味を抱くのは、同年に北海道で最初の泊原子力発電所1号機の試運転開始により、原子力発電のゴミ、いわゆる「死の灰」を作り出し始めてしまったからだ。

 

ところで、私は取材の準備として事前に渡米前からグリーンピース・ジャパンの方の紹介で、Green Peace US(LA)、SMUDの広報担当者達数名と連絡を取り合い、興味深い情報を得ていた。

 2012年6月にはカリフォルニア州も「2020年までにすべての原発を停止する」と決定した。この決断は、アメリカでの反原発抗議運動に加え、東電福島原発事故の「取り繕いようもない過酷事故」が影響したからに違いない。

 ランチェセコ原発廃炉に向かった最大の理由は、SMUDが自ら、コストがかかり過ぎる原発廃炉にするという「経営的判断」をしたためだった。

 不具合が多く停止ばかりして稼働率が低くなり、安全対策に費用がかさんで、いつ倒産しても不思議がないくらいに経営全体が傾き、どこかに吸収されるか、倒産するかを選ぶしかない状態にまで悪化していたのが実情であった。

 

 SMUDは昨年8月、日本のNECスペースタイムインサイト社(カリフォルニア州サンマテオ)と提携し、電力事業者向けスマートエネルギーソリューションの提供を開始することを発表するなど、現在は再生可能エネルギーに主体を置いて経営立て直しを実現している。 

 同時期に、カリフォルニア州職員退職年金基金CalPERS)が、同基金の事業電力の50%をSMUDの太陽光発電電力供給プログラム「Large Commercial Solar Shares」から賄うと発表し、同プログラムの初の顧客となった。彼らは、再生可能エネルギー分野へのインフラ投資計画に積極的で、2016年にカリフォルニア州太陽光発電会社の株式の25%を取得するにまで至っている。

 つまり、すでにアメリカでは投資家たちが、「再生可能エネルギー会社への投資は安定している」と判断し、「儲かるビジネス」であると認めているのだ。アメリカでは原子力は云々問わなくても勝手に淘汰されるため、脱原発が進むのだろう。一見、上手くいっているように見える。しかし、放射性廃棄物をどのように取り扱ったのかについて、SMUDに尋ねたところ、いくつかの質問には正確な数値や事情を答えてくれたが、「使用済核燃料や乾式貯蔵などに伴う質問への回答については連邦原子力委員会に問い合わせることが必要で、SMUDとしての意見はない」と答えている。

f:id:emikamassion:20180118073803j:plain

 (2)自治体による電源選択~現地を訪ねて~

 自分が住む北海道地域の場合に当てはめてみると、滞在していたモントレー市からサクラメント市までは約187マイル(300.9㎞)というから、およそ釧路市から札幌市程度の距離。このエリアの電力供給の大半を占めるサクラメント市街地からランチェセコ原発までは40~50㎞程度離れているので、ちょうど札幌市から泊原発まで程の位置関係に相当する。

サクラメント市の人口は原発稼働中は激減する一方だったが、廃炉以降、近年はカリフォルニア州の中でも屈指の人口増加率を誇る勢いのある自治体となって再生した。

ルート101を北上して東に向かう途中に、サンルイス貯水池やダムなどサクラメント市の水瓶があった。昨年2月には長雨の被害が続いて、100kmほど北に位置するビュート郡のオロビル湖ダム(Lake Oroville dam)」が決壊する恐れがあり、放水して水位を下げたり、住民に避難警告が出されたことが報道されたが、今回、視察した限りでは周辺貯水池の水位は下がっていて、むしろ通常よりも少な目だった。

サクラメント地域ではSMUDを含む3大コージェネレーション再生可能エネルギー会社が落札し、このエリアの電力需給を支えている。

ダムや運河による水力発電も含めると、再生可能エネルギーによる発電率は2014年までに30%を軽く超える実績を記録し、2020年を目標に20%以上としていた当初目標よりも早く到達したことになる。

ランチェセコ原発にほど近いロメロ川周辺の農地用排水事業では小規模水力発電を利用していると聴いた。また、土木用土砂の掘削事業者が、独立した巨大な自家用風力発電機を設置している風景にも出くわした。(自家発電コストが安価であることを意味する)

f:id:emikamassion:20180118073939j:plain f:id:emikamassion:20180118074010j:plain

ダムからサクラメントまでは送電線や鉄塔が続き、幾つか変電所も見かけた。今回、移動中に、たまたま見かけた丘の上の風車群がSMUD所有の発電機器かどうかは確認できなかったが、10基ほどのうち、羽根が落ちて柱だけになり、動いていない風車があった。太陽光発電システムと比較して耐久性や回収率がどの程度なのかを知りたいと思い、この件に関してSMUDの広報官に「質疑応答の継続」を取り付けた。

f:id:emikamassion:20180118092416j:plain

            (隣接するカリフォルニア・ワイン野葡萄畑の中にそびえたつ排気塔)

ランチェセコ原発周辺は市民の憩いのキャンプ場となっていることで有名。現在も湖を囲むエリアは公営公園として管理され、車での通行には12ドル支払うことが義務付けられていた。原発跡地はフェンスで囲まれ、丘陵地帯の葡萄畑が延々と続く中に2つの大きく象徴的な排気塔が突然現れると、圧迫感がある。

跡地の敷地内、建屋のすぐ横に天然ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)方式の発電所の管理塔(ウッドグループ/Wood Group Power Operation)があり、カリフォルニア・ワインカントリーの葡萄棚が続く農地用通路の入り口から、湯気が出ている巨大で金属的な印象の建屋が見渡せた。

f:id:emikamassion:20180118092001j:plain f:id:emikamassion:20180118092610j:plain

 周回路を通り抜け、別の入り口ゲートの両側には太陽光パネルが敷き詰められていたが、六ヶ所村でもっと多くのパネルを観ていた私は、「なんだこんな数しかないのか」と思ってしまった。目標を達成した2014年以降も、SMUDはサクラメント周辺に多くの太陽光パネルの設置を継続しているらしいので、別な場所に更に数多くパネルがあり、発電量なども設置数の増加に伴い、刻々と変化していると思われる。
(※SMUDおよび連邦原子力委員会へ回答待ちの質問項目あり)

   報告:マシオン恵美香

      ベクレルフリー北海道・脱原発をめざす北電株主の会 

 

 以上

 ※この原稿は、脱原発・東電株主運動事務局が発行した

 「脱原発東電株主運動ニュース」NO,271(2018年1月14日号)に掲載された。

f:id:emikamassion:20180118092320j:plain

 

<関係情報>

https://www.smud.org/en/Going-Green

SMUD

河合弘之弁護士監督 映画『日本と原発』『日本と再生』公式サイト

日本と再生

f:id:emikamassion:20180118065435j:plain f:id:emikamassion:20180118065511j:plain

 ※ランチェセコ原発は稼働当時、91万3000Kwの出力能力があり、SMUDの電源構成の50%ほどを担っていた。廃炉後の使用済燃料はサウスカロライナに移送とされていたが、2014年の報道では計画通りには進んでいないとの報道もあり、乾式貯蔵までの詳細については連邦原子力委員会からの回答待ち。

 

f:id:emikamassion:20180118100451j:plain 脱原発東電株主ニュース 271号

 

泊発電所周辺地域聞き取り調査のまとめ③

泊発電所周辺地域聞き取り調査のまとめ③

泊発電所周辺4自治体への詳細な質問>

原発立地周辺自治体として、本年改定された「泊発電所原子力事業者防災業務計画」と

泊発電所周辺地域原子力防災計画」の内容が、改定前と後でどのように変り、

原発立地周辺自治体として、これに対応すべきとお考えなのかについて、それぞれの自治体ごとに措置の内容、住民への周知内容等を、ご説明いただいた。

修正内容の中でのポイント

各自治体にはそれぞれ以下のような実問事項にお答えいただきたい旨をお知らせしておいた。

 ①  計画の変更箇所と理由

 ②経口安定ヨウ素剤の備蓄量、種別、集会場所の数と位置
どのようなタイミングで配布場所となる集会ポイントで配布されるか。

 ※泊村は全戸事前配布 PAZ内共和町は事前配布しない。

③除雪対策 前回調査後の除雪機器の増減、オペレータの数と協定内容の確認 

f:id:emikamassion:20180103052434j:plain

                              (写真:泊村役場)

【泊村の回答】田原 寧(企画振興課長)、藤田秀也(総務部企画振興課 係長)

経口安定ヨウ素剤の備蓄量:1万錠

(通常は大人一人に2錠のため5千人分に相当する人口の三倍程度をめやすに備蓄)

 種別:乳幼児 3歳未満用に ゼリータイプのヨウ素剤を備蓄 

集会場所の数:10ヶ所(バス避難集会場所、学校など)

PAZ内の観光客は自家用車を使用していると想定し、「先にUPZ外に避難していただく」ことが基本的な考え方(※避難バスの集会所にたどり着いた避難手法のない観光客を乗車させないという意味ではない)

除雪事業:協定によりほぼ外注している。

除雪機器の増減:泊村の所持する除雪機器はロータリー1台のみ。

泊村内村道は泊村が行うが、それ以外は原子力安全協定を結んでいる事業者や国、北海道、自衛隊などに依頼する。

 泊村として北海道電力に対し、安全対策が現在、何割完了しているのか、防潮堤、防波壁の工事の見通しなどについて、お知らせを受けていない。

放射性豪語対策として「陽圧施設」はむつみ荘と役場のみ。

非常用電源(発電機)用の重油、飲料水などの備蓄は3日間程度。

道民視察団からの質問事項 

Q1「協定している小樽建築業組合に所属するオペレーターの数は裕司の際、十分なのか? 四ヶ町村、13ヶ町村と重複して登録していることがあるのではないか? 確認の必要があるのでは?」

f:id:emikamassion:20180103052513j:plain

◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  

f:id:emikamassion:20180103052700j:plain 岩内町役場

岩内町の回答】

青塚信司(総務部財政化 防災後方担当課長)、菊池孝之(防災交通担当 係長)

救護班:84名 ※災害災害対策基本法により、防災に従事する役場職員の名簿制作は義務付けられている。

岩内町内での災害避難集会場所:18ヶ所 うち4ヶ所は様圧施設

岩内町での経口安定ヨウ素剤の備蓄量:8万3千錠(41500名分) 

岩内保健所・役場に備蓄

ゼリータイプのヨウ素剤 乳幼児(16.3㎎)の備蓄:330名分 

            新生児用(32.5㎎)の備蓄:119名分

除雪機器の増減:大型ロータリー1台、ブルドーザー1台を新しくした(足りない分は民間に委託)

岩内町の場合、除雪作業にあたるオペレーターがほかの自治体と重複することはない。

住民への周知:岩内町役場HP,原子力防災のしおり、全町内会代表者会議でお知らせしている

岩内町防災担当者として北海道に対し、原子力防災避難訓練の実施日の告知を早くしてもらえるよう要請(本年度は12月15日に北海道のHPで実施日等について公開)

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/gat/bousaikunren3002.htm

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/gat/3002kunren-leaflet.pdf

平成 29 年度-北海道原子力防災訓練

f:id:emikamassion:20180103052548j:plain

 

◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆

f:id:emikamassion:20180103053605j:plain 共和町役場

【共和町の回答】

小石川 訓(企画振興課長)、津田拓人(原子力発電係主事補)

 

共和町はPAZ(原発から5㎞圏内)に位置し、2800世帯 6200名

誤飲などを含む事故を避けるため、事前配布をしない町の方針

安定ヨウ素剤の配布に従事する担当者は13ヶ町村に48名

安定ヨウ素剤備蓄場所:共和町役場 

配布場所:役場を含む27ヶ所

経口安定ヨウ素剤の備蓄量:3万7千錠(18500名分) 

ゼリータイプのヨウ素剤 乳幼児(16.3㎎)の備蓄:75名分 

新生児用(32.5㎎)の備蓄:190名分

陽圧施設:共和町役場・保健福祉センター・みのりの里共和

放射線防護対策施設での石油・水の備蓄は3日間程度 ※飲料水:600ℓ

共和町防災倉庫に緊急用食料3000食 700食分の副食・毛布800枚を備蓄

除雪は主にオペレーターを含め、共和町でほぼ賄っている

除雪機器:ダンプ1台、ロータリー3台、雪上車2台、

     除雪用トラック1台、ドーザー2台、グレーダー1台を所持

オペレーターは常に2名体制で行い、正職員2名、

季間雇用(農家の方が冬季の準職員として登録)

f:id:emikamassion:20180103053440j:plain 共和町役場

◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆  ◆◇◆

f:id:emikamassion:20180103110733j:plain 神恵内役場

神恵内村の回答】

稲船義則(総務課長)、長浜伸志(総務課課長補佐)

小田嶋剛史(情報・広報統計係長)

 

安定ヨウ素剤備蓄場所:神恵内村役場 

避難のための集会所:介護福祉施設などなど5ヶ所

村内に登録されており、独立して生活する要配慮者は7名のみ福祉視閲との協定により、避難の際にはお願いする。

平成31年に基準津波に対応する役場庁舎を設置することに決まっているが、場所は見当しているものの確定していない。庁舎は古く、津波だけでなく、耐震基準にも外れるため、建設・完成を急ぐ必要がある。

村が所持する除雪機器:ダンプ1台、ロータリー1台、民間借り上げロータリー1台

各町内会に:小型ショベル機、バケットホイールローダー 4台を設置

除雪機器を動かすための石油備蓄は各町内会に保管。

神恵内ハイツ(要圧放射線防護施設)には98名の利用者が生活している。

避難場所(集会場所)の代替え施設:現在は神恵内中学校だが、新しくなる役場を予定

赤石地区の海抜が低い崖下100メートルの道路沿いに65歳以上の人口の40%が住んでいるという状況。

村民の暮らす地域は、集落の独立化が目立ち、若い世代が高齢化地域の避難を手助けする必要がある。

村として新規に予定している防災対策:柵内地区のヘリポートを整備

そのほかにも見当中の課題がある。

f:id:emikamassion:20180103114716j:plain

▼北海道と神恵内村安定ヨウ素剤の保管に関する契約書(平成29年4月21日)

f:id:emikamassion:20180103110903j:plain

 ▲神恵内村の保健所に保管するための契約内容

経口安定ヨウ素剤の備蓄量:6000錠(3000名分) 

ゼリータイプのヨウ素剤 乳幼児(16.3㎎)の備蓄:4名分 

新生児用(32.5㎎)の備蓄:20名分

上記を保管専用缶に収納し、神恵内保健所に設置・保管

f:id:emikamassion:20180103114116j:plain

北海道が公開している環境放射線の測定データと温排水に関するデータ

f:id:emikamassion:20180103111900j:plain

北海道電力が出した泊発電所敷地内への「原子力事業者防災事業計画」の変更

泊村役場担当者から、「この変更箇所などについては自治体は答える立場になく、事業者である北海道電力へお尋ねするほうが良い」とのお答えをいただいた。

 

 

 

 

 

 

 

泊発電所周辺地域聞き取り調査のまとめ②

泊発電所周辺地域聞き取り調査のまとめ②

泊発電所周辺地域原子力防災計画」 ( 計画篇)修正内容の確認 

泊発電所周辺四ヶ町村 原子力防災避難担当部署課への聴き取り調査

泊村役場 :田原 寧(企画振興課長)、藤田秀也(総務部企画振興課 係長)

岩内町役場:青塚信司(総務部財政化 防災後方担当課長)、菊池孝之(防災交通担当 係長)

共和町役場:小石川 訓(企画振興課長)、津田拓人(原子力発電係主事補)

神恵内村役場:稲船義則(総務課長)、長浜伸志(総務課課長補佐)、小田嶋剛史(情報・広報統計係長)

f:id:emikamassion:20180103045118j:plain

 

・2017年12月11日

 聴き取り調査の冒頭に、泊村担当から「共有する情報の確認事項」として変更箇所のポイントを詳しく解説していただいた。

修正内容の大半が「北海道原子力防災避難計画」の改正に伴って、文言の適正化(言葉の認識を共通にしておく)という理由を説明されたが、果たして、それで良いのかというと、記述されていた内容を削除することが決して文字通りの「適正化」となってはいない箇所も見受けられる。
 

f:id:emikamassion:20180103045210j:plain


あらかじめ泊村役場から四ヶ町村が共有する
泊発電所周辺地域原子力防災計画」の修正箇所の新旧対照表をご用意いただき、説明を受けた。

◆第4節 原子力災害対策を重点的に実施すべき区域の範囲
に記された PAZ:Precationnary Action Zone をこれまで
「即時避難区域」としてきたが、
「予防的防護措置を準備する区域」と意訳に変更(北海道の計画変更に伴う修正)
(警戒しなければならない事態が起こった時点で避難者の受け入れを協定している地域への伝達をする。)

◆北海道地域放射線モニタリング対策官→上席放射線防災専門官(※何をする立場なのか判りにくくなった)

◆第三節 避難収容活動体制の整備
1.避難等に関する計画の作成
安定ヨウ素剤を事前配布されていない者」という文言が削除され、改正後は
安定ヨウ素剤の服用が不適切な者等のうち」の等の中に押し込め統合してしまった。(※全く別の立場のため、まとめるべきではない)

◆要配慮者への配慮
旧:「要配慮者および一時滞在者」→新:「要配慮者等」
(※住民票の有無によって立場や事情が変わるため、等の中に統合するのは適正ではない) 

◆第3非常配備
旧:「避難区域」→新:「防災対策区域から」

◆防災対策の実施
※変更による赤字箇所多数:P32
 (ウ)防災部長(知事)と共に屋内退避の検討を行う
2※訂正箇所が多く、特に管轄官庁の責任所在、経口安定ヨウ素剤の配布に関連する覚書が連なっているので注意して読むべき変更箇所。

◆屋内退避
 ※熊本地震の影響を反映させるとし、原子力事故が伴い、自治体は飲料水や重油燃料(発電機器用石油燃料)の備蓄が三日ほどとしながら、主に屋内退避を提案している。
 助けに来る人の被曝や避難の状況下での覚悟の被曝を強いるのに、政府や自治体の責任を逃れられるよう促す「自己責任論讃礼」の一方的な「避難行動抑制」で、「より屋内に留まり避難による失命の責任」から逃れる言い訳となっている。 

まとめ③へ続く

泊発電所周辺自治体聞き取り調査のまとめ①

121011日 泊発電所周辺地域聞き取り調査
12月10日 四ヶ町村の聴き取りにさきだち、岩内町議会議員 佐藤英行氏に
泊発電所原子力事業者防災業務計画の修正」と「泊発電所周辺地域原子力防災計画 計画篇修正」の変更のポイントを解説していただいた。
・本年度泊原発安全対策に関する当用作業労務者人員がどの地域のどの立場であるか
 昨年度までの例との比較
・来年度安全対策工費見積もりの内訳に関する見通し
 

f:id:emikamassion:20171231031057j:plain

平成21年12月末+2-14 定期検査

f:id:emikamassion:20171231031036j:plain

 平成22年12月末 1-16定期検査+2-15定期検査

 平成26年度、27年度、28年度12月末通常運転時における従業員数よび出身地別内訳

 

 ・安全対策工事に係る費用の内訳 今後の対策工事に関する情報 
  防潮堤・防波壁の工事い関する北電の説明内容など
 
 通常運転時の従事者の配置数の変化を年度末に集計して比較した場合、表を見比べると、安全対策工事のため、年々、総計人数が増えているということが判る。
 たとえば、平成21年度は総計1243名のうち地元四ヶ町村での雇用は25名のみ。
 しかし、定期検査になると、工事に携わる人数は2483名と倍ほどになる。
 一方、地元での雇用は771名。平成28年12月末では、通常運転時に1663名のうち、関連会社も含め、
四ヶ町村在住者は572名と記録されている。
 
 現在、規制庁の審査待ちであるが、地震動や基準津波の高さを検討して対策内容、工事費も変わると思われる。「安全対策はする」と決まっているが、「見通しが立たない」と自治体関係者も北電側も認めている。原子力防災避難に際して「介護者を必要とする災害弱者対策」として福祉施設横から黒松内町に抜ける新道が作られる予定(5~6年先に完成)としている。

f:id:emikamassion:20180103120332j:plain

 ▲使用済核燃料が保管されている泊発電所の安全対策は必要としながら、どの程度の措置が翌年に予定されているかなどは、泊村を含む周辺自治体にも詳しくは知らされていない。どこにどの程度の措置をするかによって、工費が変わるため、防潮壁と防波堤の設計計画も見通しが立たない。
 
②へ続く
 
 
 

泊発電所の再稼働に向けた取り組み状況

北電のホームページに昨日アップされた「泊発電所の再稼働に向けた取り組み状況」
(平成29年12月)」は先日、規制委員会からの指摘を受けたもの
以下は、岩内町佐藤英行さんからの情報


①    発電所敷地内断層の活動性評価
泊原発敷地内には11本の断層がある。北電は33万年前の堆積があるとしているが
石ころ一つを取り出して主張しており堆積している層には言及していない。その上に
あるとした20万年前の火山版があるとしているが、1,2号機建設時調査したとき
のデータを示しているが、火山灰の現物はなく今回再調査した結果も示すことができ
なかった。

私が推測するには、1.2号機調査時の火山灰は洞爺大火山爆発時のものではなかっ
たか?洞爺火山爆発は11万年前であり、とすると北電が33万年前より古いと主張
する断層が活断層ではないとする見解が虚となってしまう。北電がどのようなデータ
を再度出してくるのか?神の手によるデータなのか?

②    積丹半島北西部に仮定した活断層による地震動評価
積丹暗闘西部の海底活断層70kmは、渡辺満久東洋大学教授が数度にわたり現地調
査をし、積丹半島の成り立ちは押されてゆっくり隆起したと北電が主張していること
に配する反論をしている。また、今回海底にある活断層を仮定して地震動評価をする
としているが、東工大某教授のように、活断層をこま切れにして短い断層として説明
していく事が予想される。

③    地震による防潮堤地盤の液状化の影響評価(医かは岩内町議 佐藤さんの解説)
泊原発は海抜10メートルのところに建設しており、もっと高台に建設すると(女川
原発は少し高い所に建設)大量の冷却水として海水を吸い上げなければならない。コ
ストがかかることとなってくる。当初北電は最大でも津波の高さは9.8メートルで
あり、海抜10メートルには届かないとしていたが、3.11以後、高さ6.5メー
トル盛土をして海抜16.5で良しとした。今回盛土を規制委から液状への影響を指
摘され急きょ1000メートル部分の盛土部分を変更することを決めた。

f:id:emikamassion:20171227145401j:plain

④    津波により防波堤が損傷した場合の発電所設備への影響評価
③④の対策は、地震津波の基準が決めてからになるのが当たり前であるが。北電は②

による基準地震動の規模もないままに行うことにはならない。

北電の姿勢は、現物から逆算しての検討結果を規制委に示しており、小手先の安全対
策になり許すことはできない。
北電は一作年12月の規制委の審査で、620ガルの基準地震動の評価を、規制委は
概ね了承したとして年明け(昨年)高橋北海道知事に報告をした。4月から8月にか
けて北電は「安全対策」について後志管内20市町村で64回の説明会をした。その
「安全対策」がまるでなっていなかったことが今回の「泊発電所の再稼働に向けた取
り組み状況のお知らせ」で自ら告白しているようなものだ。
いかにも「丁寧かつ分かりやすい情報発信に努めてまいります」(どこかで聞いたフ
レーズですが)としているが、この言葉に惑わされることなく泊原発廃炉まで追い
詰めていこう。


北海道電力は国に対し、株式会社神戸製鋼所における不正問題への対応状況について 関連報告

北海道電力は国に対し、株式会社神戸製鋼所における不正問題への対応状況について 関連報告をしています。

「エネルギーシンポジウム2017in札幌〜これからのエネルギーを考える〜」報告

 
 

 「エネルギーシンポジウム2017in札幌〜これからのエネルギーを考える〜」報告

開催日:2017年12月1日
主催:経産省北海道経済産業局
会場:京王プラザホテルのホール

基調講演2つ、パネルディスカッション、そして若干の質疑応答という構成。150めいの募集に対し、100人ほどの市民が参加した。(JCなど保守系の経済関係者が動員で多く参加していた。)

f:id:emikamassion:20171203081712j:plain

uchujinyuh.blogspot.jp

【川口マーン恵美氏の基調講演】

ピアノ科卒業、「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」「ドイツの脱原発がよくわかる本〜日本が見習ってはいけない理由」などの著書がある。ドイツ在住。

太陽光発電でCO2は実は減っていない。」
1日の電力使用量の変化グラフを示し、
「日中に上がる総量とそれにリンクするように上がっている太陽光発電量に対し、原発や水力はずっと一定」
日本はドイツのように隣の国と電力のやりくりができず、
国産のエネルギー源を持たない」
原油輸送のルートも危ないところが多い」
「エネルギーの安定供給のために、安全なものから原発を動かす必要がある」
「電気はあまり貯蓄ができないから、できるようになるまで、再生エネルギーは今のところ間違い」

 

【小澤典明氏の基調講演】
経産省資源エネルギー庁の資源エネルギー政策統括調整官

「我が国エネルギー政策の最新動向」

・再生エネルギーはコストが高い
原発のCO2排出はゼロ
「エネルギーミックス」「原発は重要なベースロード電源」
・・・など、かつての原子力安全神話、必要論のPRそのものの要旨を説明された。

 

<パネルディスカッション>
コーディネーター:元アナウンサーの橋本登代子氏。
川口市、小澤氏のほかに
札幌青年会議所の理事長
北海道ガス執行役員が加わった。

「パネルディスカッション用データ集」が配布された。
「エネルギーの安定供給を考える」という資料では、石油ショックのこと、日本の需給率が低いこと、原子力には「特長」があることが強調されています。

 

<会場からの質疑>

最初の発言者A
泊原発付近には活断層があり、事故が起こったら取り返しがつかない」「地熱の利用をもっと進めるべきだ」
これに対し、政府からの回答は
「掘ってみないとわからない」など否定的。

二人目の発言者B
廃炉費用が膨大で確立していない」「核ゴミは将来世代への負担になる」ことを指摘。

川口氏はこれに対し、
廃炉費用も見積もられているようです。嵩まないようにすべき。」「トイレなきマンションと言えばその通りですが、高レベルは乾電池1〜2個分....だし、日本では2箇所で地層処分の研究が進んでいる。」「日本は資源がないのだから、再生エネだけだと採算が合わないし、ある安全で政治家がGOサインを出すべき。」だなどと、正しい情報知識には基づかない発言。

時間切れで質疑応答は2名のみ。

東日本大震災の教訓が一切感じられない東電福島原発事故以前の原子力安全PRを政府や原子力関係者が再び始めたことを印象付ける内容であった。

基調講演や政府の説明内容には、明らかに虚偽、あるいは誤魔化しと受け止められるものがあり、シンポジウムの内容には何かしら抗議すべきと感じます。

以上