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福島PCB処理 室蘭で円卓会議・住民説明会

室蘭市への放射性PCB廃棄物搬入にかかる問題に関する住民説明会及び円卓会議が行われたが、あくまでも室蘭での開催。これが前例となれば、北海道の沿岸地域はどこへも福島由来の指定廃棄物が押し付けられる場所になりかねない。以下に関連記事を紹介する。

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「なぜ室蘭」「放射能の影響は」 福島PCB廃棄物処理で説明会:北海道新聞 どうしん電子版 / : 曳かれ者の小唄   / https://buff.ly/2W1jR8B
環境省が20日に室蘭市内で開いた、東京電力福島第1原発周辺地域の高濃度ポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物を室蘭市内で処理する計画に関する住民説明会は、会場の定員を当初より増やして約90人が参加し、住民の関心の高さを示した。同省は安全とする放射線量や搬入方法などについて説明した。
 午後6時半に始まった説明会では、訪れた住民が熱心に聞き入った。室蘭市の会社員宮津了太さん(40)は「なぜ室蘭で処理しなければいけないのだろうと思って参加した。初めて公表されてから市民向けの情報が少ない。PCB廃棄物処理のことは知っていたが、原発事故の影響を受けたものが入ってくるとなると話は別だ」と話し、放射能の影響を気にかけた。
 また、夫婦で参加した市内本輪西町の会社員仲沢衣美さん(34)は「7カ月の子どもがいるけれど、子どもへの影響が不安。室蘭で処理するメリットはあるのだろうか。受け入れる立場の室蘭市の考えを知りたい」と話した。
 環境省の説明によると、市内に搬入される高濃度PCB廃棄物は6月末時点で、安定器やコンデンサーなど合わせて1291台。福島から青森・八戸市までトラックで陸送し、八戸港からフェリーに乗せて室蘭港に運ぶ。処理日数は2、3日程度と想定している。
 また、廃棄物の表面汚染密度が1平方センチメートル当たり4ベクレル以下のものだけを福島から搬出する。トラックには「特定廃棄物運搬車」と表示。搬出時や室蘭港到着後などに空間線量率を測定する。
 処理を行う中間貯蔵・環境安全事業(JESCO)北海道PCB処理事業所(室蘭)では、保管期間中に敷地境界で1日3回、空間線量率を測定。5月の測定結果の0・02~0・04マイクロシーベルト時と変化がないかどうかチェックする。
 住民説明会の冒頭、室蘭市の青山剛市長は「市民の心配にしっかりお答えいただきたいと環境省に要望してきた。私もしっかり説明を聞きたい」と述べた。(高野裕美)
■不安解消が課題
 〈解説〉東京電力福島第1原発周辺の高濃度ポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物を室蘭で処理する計画に関する環境省の20日の説明会は、初めて一般の室蘭市民に計画の詳細を説明する場となった。ただ、環境省は計画実施を前提に説明や説得を繰り返し、原発事故の影響を受けた廃棄物の持ち込みという、住民が不安を抱く問題への対応のあり方に課題を残した。
 環境省はこの日、室蘭に搬入されるPCB廃棄物は国の法令の基準以下に限り、放射線量を繰り返しチェックするなどの説明を繰り返したが、参加した男性からは「この説明で安全基準などの説明を理解できる人は少ないのでは」などと指摘した。
 環境省は福島の原発事故の影響を受けたPCB廃棄物を室蘭に持ち込む計画を実施することを前提に説明。室蘭への持ち込み撤回を含め再検討を求める西胆振の住民の声をくみ取ろうとする努力は十分ではなかった。
 環境省が6月に予定した説明会は感染対策を理由に1カ月半以上延期された。3月末の道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議以降、この日まで4カ月弱。感染対策を取りながら行える、地域での幅広い資料配布や、オンラインでの説明の場は無く、住民の不安は募った。
 環境省が輸送時や処理中に行うとした空間線量率などの測定結果は一般市民にも分かりやすく公表する必要がある。情報公開を徹底し、市民の理解を得る環境省の努力が問われている。(高野裕美)」

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