becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

寿都町長、神恵内村長への手紙

 

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10月8日にも文献調査へ応募かと、報道されています。
文面調査に応募される前に、2自治体首長には、いま一度ゆっくり考えなおして欲しいと考え、要請や抗議というより、お願いの趣意の手紙を送りました。

 

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神恵内村長 高橋昌幸 様               2020年10月6日 

 

                        発信者:ベクレルフリー北海道

 

 8月上旬より、話題となっている「核ゴミ最終処分地にかかる文献調査応募検討」について、神恵内村および周辺自治体の住民の声が報道され、最終処分の是非、必要論、科学的な知見からの反対意見も目にすることが増えました。本日は高橋村長長に、北海道民としてお願いがあり、この手紙を差し上げます。

 

核ゴミ最終処分地の必要論、あるいは安全性に対する不安から設備の技術的問題を指摘する論議が多いようですが、私はこの手紙では、そのことには触れようと思いません。
 高橋村長は文献調査応募検討の報道の当初から「村議会決議を尊重する」とはおっしゃっていましたが、これでは住民の意見を暗に聴くつもりがないというようにも受け取ることができ、核ゴミ最終処分に限らず、重要案件を決める際の手続きとして問題であり、民主主義の根幹に関わる「地方自治における住民の権利侵害」の可能性があると考え至りました。

道議会では両町村に対し、「核のゴミを受け入れ難いとする道条例の趣旨を踏まえ透明性の高い議論を求める決議」が全会一致で承認されましたが、「条例遵守」を明確に求める文言は盛り込まず、罰則がないため、軽視される結果となったと認識しています。
 文献調査応募検討によって19年ものあいだ遵守されてきた「北海道条例」が、有名無実の「飾りものでしかなくなった」ことは道民として遺憾です。

神恵内の住民ではないため、考えが変わらない首長を解職請求する立場にありませんが、私たちは道民として、貴職として必要な住民の意思をはからず、応募に進むことで、「いずれ全国の核ゴミ最終処分は北海道のどこかになるのだ」と全国に刷り込まれてしまうことが残念でなりません。

全道民があなたの発言によって傷ついたことを、どのように受け止められるおつもりか、道民に対し、謝罪されるお気持ちがあるのでしょうか。住民の権利侵害は風評被害ではなく実害です。

 

尊重されるべきなのは、目の前に厳然と存在して税金を支払い、選挙では投票する権利を持つ現在の住民の権利でなくてはなりません。今在る住民を尊重せずに未来に何を約束できるというのでしょうか。

2自治体の意思表明は住民権の軽視であり、地方自治に於ける民主主義の鉄則を全く無視しています。

 

国の言う「地域の意向」が住民抜きで示されることに拠り、今後、「お金をちらつかされれば、厄介ごとを何でも受け入れてしまう自治体であると社会に認識されてしまうこと」は、地域にとって有難い印象ではないと思います。住民の権利侵害は風評被害ではなく実害です。

 

お願いは1つだけです。10月8日も応募してしまうかのように報道されていましたが、

根拠なく住民の大半が調査応募に賛成していると村議会議員だけで拙速に判断せず、もうすこし住民意見を聞く時間をとり、必要な論議住民投票などを経てから応募するかどうかを決めてください。

 

 以上

 

 

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