becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

泊原発敷地内F1断層は「活断層であることは否定できない」と原子力規制委員会が見解を示した

2月22日開催の原子力規制委員会で、同委員会は泊原子力発電所の敷地内を通る「F-1」断層が、原発の新規制基準で13万~12万年前以降に動いたと定義される活断層であることを「否定できない」との見解をしめした。北電は火山灰や地形のデータを用い、敷地内の「Fー1断層」が活断層でないことの証明を試みてきたが、規制委は根拠に乏しいとした。審査はさらに長期化する見通し。(北海道新聞、朝日、東京、
日経など)

 

以下は小野有五氏(行動する科学者の会)からの報告

「2月22日の審査会合で、規制委は、ついにF1断層を、新規制基準による「活断層」と認定する発言をしました。北電は、もちかえって検討と苦しい言い逃れをしていますが、規制委からは、もちかえっても、なんら新しい資料はないのだから、意味ないでしょう、とまで言われています。
劇的な審査でした。3時から始まってなんと4時間! 終わったのが7時です。
途中、5分の休憩をはさんで2時間半以上もの質疑が続き、規制委は、徹底的に北電の
退路を断ちながら、北電の主張を逆手にとって、「活断層」であることを認めざるをえないところに追い込んでいきました。ちょっと規制委を見直しました。

「科学」11月号に渡辺さんと共著で書いた論文も、うまく使ってくれていて、それも私としてはうれしかったです。

これは3号機の審査なので、F1が3号機にも影響するかどうかが今後の問題になりますが、1、2号機についても、北電はまだ、どこが重要施設を公表していないようで、それもするように求められていましたので、1・2号機についてもF1との関連で、廃炉、というような話が出てくるかもしれません。

長いですが、質疑の部分だけでも、ぜひ、ごらんいただきたいと思います。
5分の休憩後の質疑の後半、17:05~19時だけでも見ていただけたらと思います。」

(規制委員会の審査会合)

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日経電子版 2019/2/22 22:02
泊原発、敷地内に活断層「否定できず」 規制委 
原子力規制委員会は22日、北海道電力泊原子力発電所の再稼働に向けた安全審査で、原発敷地内を通る断層が活断層であることを「否定できない」との見解を示した。今後、北電が追加の資料を準備して議論を進め、耐震設計に影響があるかどうか調べる。
規制委は12万~13万年前より後に動いた断層を活断層とみなしている。北電は火山灰や地形のデータを用い、敷地内の「Fー1断層」と呼ぶ断層が活断層でないことの証明を試みてきた。一方で規制委は、根拠に乏しいとして同日の会合で「(活断層であることを)否定できない」と告げた。
北電によると、活断層の可能性を否定できないとされた断層は、1~3号機の重要施設の直下にはないという。規制委の審査では、原子炉建屋など重要施設の直下に活断層があれば廃炉を迫られる。

 

道新電子版 02/23 05:00
泊に活断層否定できぬ 原子力規制委 再稼働一層困難に
 原子力規制委員会は22日、新規制基準に適合しているかを審査中の北海道電力泊原発(後志管内泊村)の1、2号機近くにある断層について「活断層であることを否定できない」とする見解を示した。北電は地震で想定される揺れの大きさの見直しや安全対策強化を迫られるのは必至。審査がさらに長引き、1、2号機を中心に再稼働が一段と難しくなった格好だ。
 敷地内にある11カ所の断層のうち、問題となったのは1、2号機そばを通る「F―1断層」。新基準では12万~13万年前より新しい時代に動いた断層を活断層とみなし、原子炉など重要施設の直下にあれば再稼働できない。北電はF―1断層は重要施設直下にはないとするが、規制委は22日の審査会合で「40万年前より新しい時代に活動したことは確かである一方、活動性がないという明確な根拠は得られていない」として、活断層ではないとしてきた北電の主張を否定した。
 規制委はF―1断層とその上部を走る新しい小断層についても「関連がないと認めることはできない」と連続した断層である可能性を指摘。北電の魚住元常務は「いろいろなケースを総合的に検討する」と報道陣に語った。(工藤雄高)