becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

泊発電所の廃止措置実施方針についての疑問

北海道電力株式会社は、2018年12月26日に「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」に基づき、泊発電所の廃止措置実施方針を公表しました。

 

 廃止措置実施方針は、将来の廃止措置を十分に考慮しながら施設を管理・運営し、廃止措置の実施に必要な準備を進めることで、原子力施設の稼働停止から廃止へのより円滑な移行を図ることを目的として、全ての原子力事業者に対して12月31日までに作成および公表が義務付けられたもので、「泊発電所1,2,3号機については、それぞれ1989年、1991年、2009年に運転を開始しており、法令上の運転期間の制限に対し十分な余裕があることなどから、現時点では廃止措置実施の具体的検討を開始する必要はないため、今回の廃止措置実施方針公表により廃止措置に係る作業を行うものではない」としています。

 ※本方針については、下記のホームページに公表しいます。

(参考)方針の作成および公表について

  • 2016年4月、IAEA※1から日本政府に対して提出されたIRRS※2報告書に、「原子力及び放射線関連施設の廃止措置を運転期間中でも考慮することを規制要求すること」が示された。
  • これを受け、2017年4月に「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」が改正され、全ての原子力事業者(製錬事業者、加工事業者、試験研究用原子炉設置者、発電用原子炉設置者、使用済燃料貯蔵事業者、再処理事業者、廃棄事業者、使用者)は、運転期間中から廃止措置実施方針を作成し公表することが義務付けられた。
  • また、2017年10月に開催された第43回原子力規制委員会において「廃止措置実施方針の作成等に関する運用ガイド(案)」及び関連原子力規制委員会規則等の改正案が付議され、同年12月にこれらの規則等が制定、公布された。
  • これらの規則等は、2018年10月1日に施行され、同年12月31日までに全ての原子力事業者が廃止措置実施方針を作成、公表することになった。
  1. ※1:IAEA国際原子力機関International Atomic Energy Agency」の略。
    国際連合により作られた政府間機関で、原子力の平和利用に関する国際的中央機関。
  2. ※2:IRRS総合規制評価サービス「Integrated Regulatory Review Service」の略。
    IAEA加盟国の原子力安全や放射線防護に関する各種の規制や取組みについてIAEA安全基準との整合性を評価し提言を行う。

【添付資料】

=======================================

 

公表された方針を観て、幾つか疑問に思いました。

泊発電所の廃止措置実施方針に関する疑問 1 
・「使用済燃料は廃止決定すると再処理し業者に譲渡される」とある、これでは原発廃炉にした途端に
一企業が出した廃棄物の責任をいとも簡単に放棄して良いかのように受け取れる。ほかの選択肢を認める余地は一切ないのか?
・再処理事業者が受け取りをできないあるいは拒否した場合、あるいは再処理事業者(使用済燃料を受け取る事業者)が無い場合、審査中で稼働を見合わせている泊原発の敷地内に置き続けることは危険と判断するのが妥当だが、その場合、経産省どのように対策をすべきと考え、北海道電力を指導するのか?
 
泊発電所の廃止措置実施方針に関する疑問 2
・北電は方針の中で「気体廃棄物、液体廃棄物について、環境中に放棄する」としている。
放射線レベルについては監視をするとしているが、薄めればいくらでも環境中に出して良いというように読める。総量にも制限が必要なのではないか?
 
 上記質問は 2019年2月14日に参議院議員会館で開かれる「第8回核ごみに関する政府との会合」(核ゴミ問題研究会主催)で経済産業省および、原子力規制委員会に質問する予定。
 ほかの質問項目は後日、まとめて掲載します。

f:id:emikamassion:20190129204315j:plain

 
(ベクレルフリー北海道)
  

file:///C:/Users/emika/Pictures/aa7d0aa1c8aba1771f29ec99a26f2acd.webp

 



本文ここまで。