becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

7月28、29日「ほろのべ核のゴミを考える全国交流会」報告①

ほろのべ集会 報告

どうする? 核のゴミ~核のゴミ拒否運動 全国の動き~

基調講演:末田一秀 氏  会場:豊富町定住支援センター 多目的ホール

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7月28、29の両日、豊富町幌延町を会場に「ほろのべ核のゴミを考える全国交流会」が開かれた。原子力機構の幌延深地層研究センター(処分研究施設)の施設存続問題として、核ごみ最終処分地としてこの地域が浮上した歴史を経て、原子力のゴミについて考え、北海道内に核ゴミを受け入れない運動を広げるために毎年、持たれている催しだ。今回で10回目となった集会には道内各地や関東、関西から約80人ほどが参加した。
 

7月28日には「はんげんぱつ新聞」編集委員 末田一秀さんが基調講演をされた。

末田さんは「六ヶ所再処理工場で行われた高レベル放射性廃棄物をガラス固化するアクティブ試験は問題続きだった」とし、「ガラスで固められていない、水溶性の加工物が出来てしまったり、固化体117本のうち54本が完成したとされているが、不良品だらけだ」と指摘した。

 海外事例では、イギリスの再処理工場で造られたガラス固化体についても、
「最大3分の1は、地層処分するにも、海外の顧客に返還するにも安全とはいえない」
と、BNFL(英国核燃料公社)の労働者から内部告発された。

日本ではベントナイトが放射性物質を吸着すると説明しているが、TRU廃棄物「ヨウ素129」は岩石に吸着しない。TRU(超ウラン元素)廃棄物は再処理工場などから発生するが、日本政府は、これも地層処分する計画。


NUMOが実施した、地層処分による被曝評価は「高レベル放射性廃棄物が地表に到達するのは、処分から数万年後」としているが、TRU廃棄物は『処分から約10年後』ととし、最大被曝線量は、高レベルの約400倍」としている。

施設誘致の動きがある鹿児島県内では「核のゴミ拒否条例」が集中的に制定されている。すでに条例がある北海道では、3月の美瑛町に続き、6月には(日高管内の)浦河町でも制定された。

岐阜県瑞浪市の超深地層研究所では5月、坑道で火事が発生し、原子力機構は『火災原因は不明』と発表した。瑞浪の施設は、市と機構が結んだ土地賃貸借契約が
2022年1月で終了するので、終了が決まっている。

一方、幌延では、研究期間の引き延ばしが危ぶまれている。
自治体議会の中で「多数派になること」が必要。

末田さんは「普段、核のゴミについて考えていない人たちに、この町が「科学的特性マップ」で適地とされている』と話してみることから“核のゴミ”を拒否する人が多数派になっていくのでは」と、提案され、講演を締めた。

 

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講演内容

高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)とは何か

推進派も認める放射能の漏れ出し/技術レポートの安全評価シナリオ・評価結果/東日本大震災後の温泉の変化

六ヶ所再処理工場/ガラス固化体不良品(イメージ)/原子力学会の安全宣言?/電中研報告書の概要

原子力学会の安全宣言?/電中研報告書の概要/電中研報告書の問題点/英仏で作られたガラス固化体も

TRU廃棄物とは再処理工場で発生する雑多な危険物/地層処分による被曝評価/NUMO技術部長

TRU廃棄物併置処分の影響/日本の高レベル廃棄物の数量/直接処分の研究も/各国の高レベル処分計画

 

JAEA/NUMOの事業(深地層処分最終処分地~管理保管まで)

 今後の流れ 文献調査→概要調査→精密調査→建設→操業→閉鎖 

フクシマ事故後に新たなてこ入れ/基本方針の改定/従来のプロセスVS新たなプロセス

適地選定の条件/昨年7月28日公表「適地マップ」/適地は海岸から15キロ海底下も候補!

本当に科学的か/1990年代に原子力委員会が「幌延で処分」と発言

海外での事例 フランス ビュールチカ研と処分場/地下研究施設一覧/日本学術会議の提言

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