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大間原発 原告"建設差し止め"請求棄却 傍聴報告

大間原発建設差し止め訴訟

函館地裁住民の訴え棄却 2018年3月19日

3月19日、函館地方裁判所民事部(浅岡千香子裁判長、布施雄士裁判官、山田将之裁判官)は大間原発の建設の差止め請求を棄却しました。朝岡裁判長の、原子力規制委員会とは別に裁判所が判断するとの訴訟指揮の下、弁護団・原告側は主張立証を尽くしてきました。

しかし、大間原発の適合性審査に関しては、原子力規制委員会の審査が出る見通しがたっていないことを理由に、住民の訴えを直ちに認めない としました。審理判断を逃げた極めて不当な判決と言わざるを得ません。

判決理由の骨子の中では、結果的に、司法が判断を回避し、「原子力のような専門的な検案については専門家である原子力規制委員会がするのだ」としているため、今後、全国の原子力関連裁判にも影響があるのではないかと危惧します。

裁判は午後2時から函館地方裁判所で行われましたが、傍聴席は25席。報道機関などに明け渡される数を差し引くと、たった11席しかない傍聴券を求めて、早くから300名以上もが列を作っていました。

筆者(私)は大間原発訴訟の会原告として、訴訟の会代表の竹田とし子さん、熊谷厚子さんらと共に、入廷し、原告席側に座りました。裁判長が「原告らの請求を棄却する」と発言したあと、判決内容の骨子を5分足らず、早口で読み上げ、裁判は全体で10分たらずのうちに終わってしまいました。裁判終了直後に傍聴席から抗議の罵声が上がりました。

判決結果を冒頭で聴いた若手の弁護士が外に走って出ていたため、訴訟団の代表竹田とし子さんと裁判所の外に出たときには、集会を持っていた人々が抗議の声を上げていました。

竹田代表は「馬鹿にしている! 不当判決です。もう悔しくて・・・全面敗訴だよ、ごめんなさい。もう、何にも言えません・・・」と泣き崩れてしまいました。

裁判後の集会では、河合弁護士、海渡弁護士がともに、裁判長が述べた判決内容の骨子を解説し、今後の上告の方針などをお話しされました。しかし、いくら「判決理由の内容では負けではない」と励まされても、記者会見では「裁判としては後退したのではないか?」と質問する報道記者も居ました。裁判の場所を今後は函館から札幌の高等裁判所へ移すことになるでしょう。

泊原発廃炉訴訟と共に、大間裁判を盛り立てていく必要があると思います。昨年、泊原発の再稼働を阻止するための北海道連絡会も発足しましたが、今後はそうした連帯も呼びかける必要があるでしょう。(大間原発訴訟第二次原告 マシオン恵美香)

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泣きながら不当判決と訴える竹田とし子代表

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中森事務局長が裁判の判決や今後の方針について解説しています。

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脱原発弁護団全国連絡会 : 速報:不当判決!函館地裁大間原発請求棄却

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週刊金曜日 - 大間原発建設差し止め訴訟の函館地裁判決報告会です

大間原発不当判決に抗議する弁護団声明 : 大間原発止める道


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