becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

岩内町「放射線防護対策事業による防護施設見学」

5月27日、放射線防護対策事業による防護施設見学ということで、岩内町議会原子力発電所問題特別委員会(構成全議員)で、岩内町立西小学校と岩内あけぼの学園を視察しました。
西小学校はそのうちのあけぼの学園(精神遅滞者施設)の放射線防護対策工事概要を転記します。

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工事目的
泊原子力発電所が何らかの事故や自然災害等で発電所自体が機能停止に陥り、原子炉より放射性物質漏れが発生した場合、施設利用者が全員安全な場所へ避難完了するまでの3日間を建物内で安全に待機できることを目的とする。

工事概要
施設利用者が待機する居室へ汚染外気の侵入を防ぐため、新設するフィルター棟から放射性物質を除去し空調された空気を居室へ送風し、室内を陽圧で維持できる設備とする。
室内陽圧目標値は居室を15Pa以上、その他の部屋は5Pa以上とする。

主な工事種目
[フィルター棟]
①    外気中に含まれる放射性物質を除去するための特殊フィルターユニットを設置する。
②    フィルターユニットで処理された外気を温調して送風する外調機を設置する。
③    平常時フィルターユニットへの外気の侵入防止のため、前後のダクトに高気密モーターダンパーを設置する。

④    今回設置する機器の電源は商用電源を優先とし、停電が発生した場合は発電機回路へ自動的に切り替える。

[既存棟]
①    各棟毎に陽圧にするための吹出口を設置する。
②    事務室内に放射線災害時外調機を運転させるための遠方操作盤を設置する。
③    男子棟、女子棟それぞれのデイルームに空冷ヒートポンプパッケージ空調機を設置する。
④    調理室の吸排気ダクトにMDを設置し陽圧空気の漏洩を防止する。
⑤    エネルギー棟のHD-1温水ヒーターのコントローラーを停電復電後自動再起動設定対応型に更新する。
⑥    男子棟、女子棟機械室のB-1温水ヒーターのコントローラーを停電復電後自動再起動設定対応型に更新する。

工事費用は全額国です。また、3日間今日中できる飲食良品等は賞味期限が切れたら北海道の予算で更新されます。
フィルターの機械を見ますと、3段になっており上から①DRE Filter ②HEPA Filter ③CHARCOAL Filterとなっていました。
①  はドレン②はヘパ 略でゴミ・塵埃をとるフィルター③が活性炭フィルターと思います。

水分、ゴミホコリを取ったあとに放射性物質を取り除くとなっていると思いますが、環境に出された原発からの放射性物質がどれほど取れるのかわかりません。

あけぼの学園では9ユニットありました。1機5000㎥/hの能力とのことでした。西小学校のは1機6000㎥/hの送風能力で2機の設置。オイルタンクも新設。

西小学校の避難困難者318名でそのスタッフ95名計413名が主要予定となっています。子供たちはどうするのか?(保護者に来てもらい帰宅させることが原則)
報告:岩内町   佐藤英行