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becquerelfree’s blog

NO NUKES,ONE LOVE

冬季北海道原子力防災訓練の報告

原子力防災訓練(冬季・暴風雪)見学の報告
井上あつこさんの現地リポート 脱原発MLからの転載

 

25日(金)に道・泊村・共和町の主催で行われた原子力防災訓練(冬季・暴風雪)を見学してきました。

訓練は中身の薄いものでしたが会場ごとに高橋はるみ知事が道職員に囲まれて登場してマスコミ取材に応え、まるで「原子力防災訓練に参加する高橋知事」のアッピールが訓練の目玉であるような印象でした。泊原発再稼働に前のめりの知事の姿勢を目の当たりにしたように思いました。

 

 今回の訓練は福島原発事故後の冬季・暴風雪訓練としては2回目。去年は共和町で行われ、若干の住民参加もあったようですが、今年参加した住民は1名だけでした。去年も今年も訓練想定は、暴風雪中、運転中の泊発電所3号機で何らかの事象により外部電源が喪失しプラントが停止。さらに非常用ディーゼル発電機などが使用ず当日朝方に全面緊急事態に進展。その後、非常用ディーゼル発電機が復旧し、放射性物質の放出までに至らず、事態は収束<原子力安全対策課資料より>というもの。訓練時間は9001200。新聞記者の話によると、もともとは泊村だけで実施する予定だったが、初めて参加する小樽建設協会が共和町で臨時ヘリポートを開設する訓練を盛り込むため、共和町も主催に含まれることになったそうです。この小樽建設協会の会長は吉本組の社長で、吉本組の本社は岩内にあります。

 

 訓練内容は

1.国・道・町村によるTV会議/村災害対策本部設置 於:泊村役場

 

2.除雪車による救助車輛先導 旧オフサイトセンター→泊村役場

実際には除雪車による除雪はなし。除雪車自衛隊車輛2台、パトロールカー1台で移動。パトロールカーの電光掲示は平常のもので防災訓練の広報はなし。途中泊原発の前を通る。

 

3.集合場所除雪・開設 於:泊村公民館 

あらかじめ除雪済みで除雪作業はなし。避難所に来た村民という設定の職員3名が受付をすませ、ヨウ素剤未服用者にヨウ素剤を配布(泊村ヨウ素剤事前配布)。受付係の職員に記者が「3人の村民はどこからどういう手段できたのか」と尋ねるが「訓練後に役場で担当者に聞いてくれ」と回答。

 

4.孤立在宅要配慮者救助 於:糸泊地区住民宅

マスコミ関係14名。テレビカメラ4台が待機ているところに高橋知事一行到着。その後到着した消防署員2名が、あらかじめ家の前に積まれていた雪山をスコップで除雪。その間、知事がマスコミ取材に応える。しばらく後、署員といっしょに女性一人(「村長の奥さんだ」とテレビ局の記者)が歩いてあらわれ、消防車の後部座席に乗車、移動。この日訓練に参加した住民はこの方のみ。

 

5.臨時ヘリポート開設・傷病者搬送訓練 於:共和町臨時ヘリポート

ヘリの着陸訓練が予定されていたが中止。道職員によると「気象条件が悪いため」。この日はやや風があったが悪天候というほどではなかった。小樽建設協会の除雪車がヘリポートを開設。知事がマスコミに囲まれて取材に応じていた。

 

6.一時滞在者への安定ヨウ素剤緊急配布 於:共和町保健福祉センター 

自治体職員6名が一時滞在者役となってのヨウ素剤配布訓練。知事がマスコミ取材を受けていた。記者の「実際事故が起きて放射線被ばくのおそれのあるときに小樽建協は動けるのか」との質問には正面から答えず「協力してくれると信じている」と回答。

以上

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付記:5日に行われたこの訓練の告知が道原子力安全対策課のHPに掲載されたのが2日、新聞記事で私が訓練のことを知ったのが4日。マシオンさんが呼びかけてくれた秋の訓練見学でご一緒した方お一人と、急きょ駆けつけることになりました。

慌ただしい見学でしたが、積極的に取材を受ける知事の姿を間近で見て、再稼働へとうごめく現実を直視することができました。

今回見聞きした結果を、秋の原子力防災訓練に同行した方たちはもちろん、このMLに参加され、泊原発再稼働をくい止めたいと考えている皆さんと共有して、今後に生かしていければ嬉しいです。